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http://www.asahi.com/national/update/1206/024.html
群馬県片品村に水資源機構(旧水資源開発公団)が建設中の「戸倉ダム」について、監督する国土交通省は建設中止を視野に計画を大幅に見直す方針を固めた。首都圏での水需要が低下、大口の利水者の埼玉県がダム事業から撤退する方向で検討に入ったためだ。建設中止になると、国や同機構の事業で建設が始まっているダムとして初のケースになる。
戸倉ダムは、水道用水の取水、洪水調節などを目的に82年4月に調査が始まり、現在、工事用の道路建設などが行われている。総事業費は1230億円。今年度まで計約280億円が投入された。東京都、埼玉県、千葉県、群馬県渋川市が水利権を持っているが、埼玉県が最大の水利用自治体。事業費の大半は国や東京都と埼玉県が負担する。
国交省は現在、水需給計画の見直しを行っており、埼玉県や東京都などに総需要量の試算を照会している。
埼玉県では、この見直しの過程で給水人口が見込みより大きく減ることが分かった。このため、戸倉ダムの利水事業から撤退する方向で検討をはじめ、8日にも正式決定する。また、東京都なども水利用の再検討をしており、近く方針を決める。こうした意見を踏まえ、国交省関東地方整備局が事業の再評価を行い、見直しの方針を決定する。埼玉県が撤退すると最大の水利用者がいなくなり、事業費の手当てができず、中止される公算が大きい。
見直しの背景には、人口増の鈍化にともない、水を使う首都圏での需要の低下がある。
また、同じ群馬県に建設中の八ツ場ダムについて、国交省は11月、現行より約2490億円多い約4600億円に増額する基本計画の変更を発表した。埼玉県や東京都など水を利用する自治体にとって負担増になるため、八ツ場ダムからの取水に一本化する方向で国、関係自治体は検討を始めている。
さらに、建設を進める水資源開発機構は、特殊法人合理化計画の中で、新規のダム開発は行わず、実施中のダム事業も規模を縮小するなどして事業量を減らすことになっている。
戸倉ダムは重量式コンクリートダムで、高さは158メートル、幅は530メートル、総貯水量は約9200万トン。ダムの堤の高さでは、全国3位の規模になる。
(12/06 16:14)