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(回答先: Matrixという原点の更新 投稿者 マルハナバチ 日時 2003 年 12 月 24 日 01:12:42)
マルハナバチさん、こんにちは。
>まずMatrixについてですが、もともとのピアスの本が20年近く前の本で、現況の脳医学等から解っている事の方が精密であり、これとの照合もして現在に耐えるものにしたいのですが量的に厳しい…。昔のピアスの本を現在読むと、あれはほとんどオカルト的な語り方です。ホログラムを持ってきてしまった時点で、科学ではなく宗教哲学か神秘神学の領域になっています。(当時やむを得なかったと想いますが)
Matrixとの切断の記憶はその後の成長過程に少なからず影を落とすことになるのではと考えたのは、結婚より少し前のことですが、ピアスの本には自身の体験と気付きのようなものを反芻することに大いに役立ったという印象があります。
過去の投稿の何処かで、ひょっとしたらマルハナバチさんと同じ年代かも知れませんが、現代流に適齢期を過ぎた一人娘がいること、彼女の誕生に際しては当時では珍しかったラマーズ法に近似した出産方法をとったと語った覚えがあります。それは、大袈裟に言えばできるだけMatrixとの分離をスム−スにするための方策をとろうとの考えからでした。その流れで、オムツは本人が自ら放すまでじっくりと待ちましたが、それがよかったのかおねしょ等の心配を一切親にさせることなく伸び伸び育ちました。私が育った子沢山の時代状況にあっては、母親は一人の子供に割く時間が少ないために、却って子供を急かせることが多く、それが影響してなのか小学校の高学年頃までおねしょや吃音の状態が続いた子供が今よりも比較的多くいて、私とて例外ではありませんでした。
>如往さんとは関心を持っている鍵分野の重なりが多いと想いますが、基本のMatrix概念の違いは、後になると各論的なズレを大きくするので、今何とかできないかと四苦八苦中です。私自身は、外なるMatrixと、内なるMatrixに分け、外なるMatrixによって内なるMatrixが、喚起され、それ自身が自己の生命/意識の相に、地球環境適応性の基礎を与えるもの(Matrix)になっているという、複雑な構造を考えていますので、事は面倒です。ファンタジーに近い語り方であれば割合簡単に表現できそうです。
私にとってMatrixについての基本的なイメージは、相当に身体感覚的でシンプルなものです。飛躍したとしても精々人垣で構成される受け皿ないしは遠い記憶の淵にある母体のイメージで、宗教的にシンボライズされることを視界に入れてはいません。私という身体も一つの感覚受容体であり、それは同時に地球という受容体に抱かれ、またほんの微かですが地球にはたらきかけてもいます。つまり、漠然としてもいますが、それは地球以上でもそれ以下でもないものです。
>Matrix概念は、過去の文化人類学的事例の宗教性に対する説明原理にはしても、現在の生活の中で、宗教性を帯びさせる基盤として生かす考えはありません。宗教の生物的基礎を理解させる概念ではあるでしょうね。
如往さんは、死に向かう過程でMatrixというものに対して機能的重要性を与えていらっしゃるようですが、これに対し、共感を持って理解しつつも宗教性は生物的基礎理解の後で、各論的に展開させるべきだと考えています。(私も重視しています)
Matrixの概念は人間の実存を思考するときの重要なParameterにもなり得ると思っています。bakaさんの『ユートピアへと向う相転移が発生するには、"彼ら”の存在が不可欠である。』の“彼ら”は、晩年のハイデガーの提示したメルクマール=die heimat(故郷)と限りなく重なり合っていきます。ただし、そう思量することまでが堅持すべき節度であると思っていますし、それ以上に飛躍するつもりはありません。
Matrixの概念を共同体の理念として如何に接合ないし結実させるかが私のテーマであると考えています。
マルハナバチさんとの遣り取りは私に多くの収穫をもたらしたと感謝しています。時節に因む暇乞いには少し早いのかも知れません、でも、
本年はありがとうございました。
また、会いましょう