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本日発売の「日刊ゲンダイ2・10」5面の「話題の焦点」というコーナーに掲載されている記事です。
「鳥インフルエンザウイルスの人間攻撃態勢がついに完成」という表現は意味深ですが、自然界の“進化”と考えているのでしょう(笑)
見出し部:「鳥インフルエンザウイルスの人間攻撃態勢がついに完成」
「スペイン風邪よりはるかに恐ろしいベトナム風邪がこの冬日本を襲う!!」
記事部:
「鳥インフルエンザが進化して狂暴化した「ベトナム風邪」が全世界を襲う−そんな最悪のシナリオが見えてきた。
先週末、ベトナムでは鳥インフルエンザによる死者が13人に達し、国連食糧農業機関(FAO)はハノイ市内とその近郊で豚から鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表したのだ。豚は鳥と人の両方のインフルエンザウイルスに感染し、体内で突然変異して人に感染しやすい新型ウイルスを媒介する。そのためFAO当局者は「人への感染の恐れが一段と強まった」と警告している。
ベトナムではすでに世界保健機関(WHO)が人から人への感染を認めており、事態は一気に風雲急を告げている。医事ジャーナリストの志村岳氏がこう言う。
「WHOなどから公表された数字は氷山のほんの一角にすぎません。背後にはすでに1000人単位の新型インフルエンザの感染者がいるはずです。ベトナムと地続きの中国南部やタイ、カンボジア、ラオスなど東南アジア全域に広がるのは確実。渡航者などを通じて日本に上陸するのも時間の問題です」
人から人へ感染する新型インフルエンザが恐ろしいのは、有効なワクチンの開発に時間がかかる上に、感染を繰り返す過程でウイルスが凶暴化することだ。
「まるで“飢えた狼”のように人の弱点を見つけて攻撃し、免疫力が弱い老人や子供、肝機能障害などの患者はひとたまりもありません。新型インフルエンザが、過去最大の被害を出したスペイン風邪を上回る大惨事をもたらすそれが大きいのです」(志村氏)
1918年に大流行したスペイン風邪はやはり鳥インフルエンザが変異したもので、全世界でヤク3000万人が死亡。日本でも2500万人が感染し、38万人が死亡した。
当時の世界人口は約12億人。現在は60億人を超えているから、その5倍以上の被害が出てもおかしくない。スペイン風邪よりはるかに恐い「ベトナム風邪」が世界中で猛威を振るう前兆が始まっているのだ。
では、どうすれば「ベトナム風邪」を予防できるのか。志村氏は「気温が低く空気が乾燥して特に危険な2月から3月にかけての時期をなんとかしのぐしかない」と言う。
外出時はマスクをし、帰宅後は手洗いやうがいをしたり、栄養のある食べ物で免疫力を高めるよう努めることだ。」