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http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040202k0000m040090000c.html
アルツハイマー病の原因とされるたんぱく質ベータアミロイドを取り除く働きが、脳内のミクログリアという細胞にあることが分かったと、東京都医学研究機構精神医学総合研究所の秋山治彦副参事研究員らが2日発行の米医学誌「ネイチャー・メディスン」2月号に発表した。ミクログリアの活性化をコントロールできれば、ベータアミロイドが沈着しても除去する新たな治療法につながる可能性がある。
アルツハイマー病は、大脳にベータアミロイドが沈着し、その結果、神経細胞が次第に死滅することで引き起こされる。脳への沈着は、痴呆が表れる数年前、早い人では40歳代から始まると言われている。
研究グループは、アルツハイマー病の比較的早期段階で肺炎を起こして死亡した患者の脳を観察し、周囲に比べ、ベータアミロイドが蓄積していない部分があることを発見。詳しく分析したところ、患者が軽い脳こうそくを起こしたが、わずかに血液の流れが維持されたため、脳組織が生き延びていたことが分かった。
この部分だけが脳内で異物や老廃物、死滅した細胞などを取り除いて分解するミクログリアの働きが活発になっていた。研究グループは「軽い脳こうそくで一部の神経細胞が死んだり弱ったりしたためミクログリアが活性化し、沈着していたベータアミロイドを分解した」と結論付けた。
秋山研究員は「ミクログリアは、活性化し過ぎると正常な神経細胞を壊してしまう恐れがあるが、うまく制御できれば、いったん沈着したベータアミロイドを除去できる可能性がある」と話している。【足立旬子】
[毎日新聞2月2日] ( 2004-02-02-03:00 )