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WEB:Yomiuri OnLine
感染の不安ない人工血液、早・慶大などが開発
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040125i101.htm
感染の危険ない人工血液 二年後実用化目指す
アルブミン使い早・慶大などが開発
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血液中に含まれるたんぱく質の一つ、アルブミンに酸素を運ぶ能力を持たせた「人工血液」を早稲田大、慶応大、熊本大などのグループが開発した。大量生産と長期保存が可能で、ウイルス感染や血液型不適合の心配のない安全な輸血に道を開くと期待されている。グループは動物実験で効果を確認しており、2年後の実用化を目指している。
酸素は、赤血球に含まれるヘモグロビンというたんぱく質に結合し体内組織へ運ばれる。米国ではヘモグロビンを加工した人工血液が作られたが、血圧上昇などの副作用があり、人への使用は認可されていない。
土田英俊・早大名誉教授らのグループは、血圧を維持し、様々な物質を体内に運ぶ役割を持つアルブミンに着目。ヘモグロビンと同様に、鉄を中心に持つヘムという分子を組み入れた「アルブミンヘム」を作り、肺で酸素を吸収し、体内の組織で放出する機能を持たせることに成功した。
ラットでは血液と人工血液の交換や、出血ショック時の輸血など様々な実験で血液と同じ効果が得られ、毒性は見られなかった。
赤血球よりはるかに小さいので、血栓のできた部分にも酸素を供給でき、脳梗塞や心筋梗塞などの治療に使える可能性もある。原料のアルブミンは、血液から抽出されているが、遺伝子組み換え法で製造する手法を日本の医薬品会社が開発し、臨床試験を終えている。アルブミンヘムの量産技術もめどが立っているという。
人工血液が実用化すれば、どの血液型の人にも安全に輸血でき、ウイルスなどに感染する恐れもないなど大きな利点がある。研究グループの小林紘一・慶応大呼吸器外科教授は「室温で長く保存でき、いつでも使える。献血不足を解消できるだろう」と話している。
(2004/1/25 読売新聞 朝刊)