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まるでビタミン剤を売っている製薬業界筋の宣伝みたいな報道ですが、
ビタミンDをサプリメントで摂取している女性は
多発性硬化症の発症率が4割低いという調査結果が出たそうです。
その理由はまだ不明だそうですが、適切なビタミン摂取を心がける価値はありそうです。
この調査結果の妥当性は、今後の追試などで検証されていくでしょうから、
注目しておく必要があるでしょう。多発性硬化症のリスクをビタミン剤の摂取で
半分近くまで減らせるなら、これはグッドニュースです。
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http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/med/leaf?CID=onair/medwave/mdps/286643
2004.1.21 サプリメントによるビタミンDの摂取量、MSの発症率と相関−−NHS研究より
米国の代表的な女性コホートである、Nurses' Health Study(NHS)の参加者データの解析から、サプリメントによるビタミンDの摂取量と多発性硬化症(MS)の発症率に相関があることがわかった。一方、食事からのビタミンDの摂取量や出生地の緯度と、MS発症率との間に関連は認められなかったという。研究結果は、Neurology誌1月13日号に掲載された。
対象は、2回のNHS研究に参加した女性看護師のうち、サプリメントや食事摂取などに関するデータが揃っていた18万7563人。最長20年の追跡期間中、173人がMSを発症した。研究グループは、サプリメントなどによるビタミンD摂取量などと、MS発症率との関連を調べた。
その結果、サプリメントとしてビタミンDを1日400国際単位(IU)以上摂取している人では、年齢や喫煙歴、出生地の緯度で補正後も、ビタミンD含有サプリメントを飲んでいない人よりMSの発症率が4割低いことが判明(相対リスク:0.58、95%信頼区間:0.35〜0.96)。一方、サプリメントとしてのビタミンD摂取量が1日400IU未満の人では、MS発症率は非摂取者と変わらなかった(相対リスク:0.99、95%信頼区間:0.70〜1.40)。
次に研究グループは、食事からのビタミンD摂取量とMS発症率との関連を、摂取量で5群に分けて調べた。すると、摂取量が最も多い群で発症率がやや減る傾向が認められた(有意差なし)程度で、明確な関連はないことが判明。
食事とサプリメントを併せての総合ビタミンD摂取量でも同様に、明確な関連は認められなかった。
MSの発症率は北欧など高緯度地域で高いことが知られており、ビタミンDの関与(出生後早期の日照量との関連)が示唆されていたが、大規模な前向きコホート研究で関連が示されたのは初めて。ちなみに、MSの疾患モデルマウス(抗原接種による自己免疫性脳脊髄炎、EAE)を用いた動物実験では、ビタミンD不足でEAEの発症が早まり、抗原接種前のビタミンD投与で発症が防げることが示されている。
なぜサプリメントという形でのビタミンD摂取にのみ発症抑制効果が示唆されたかについては不明で、今後の検証が待たれるが、今回得られたデータは、現時点では対症療法しかないMSに対する有望な予防策として注目を集めそうだ。
この論文のタイトルは、「Vitamin D intake and incidence of multiple sclerosis」。アブストラクトは、こちらまで。(内山郁子)
http://www.neurology.org/cgi/content/abstract/62/1/60
■ 参考トピックス ■
◆ 2003.10.14 【日本骨粗鬆症学会速報】日本人女性の半数はビタミンD不足、厚生労働科学研究が示唆
http://medwave.nikkeibp.co.jp/regist/medi_auth.jsp?id=1/mdps/271181
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