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(回答先: BSE問題の日米協議、輸入再開合意に至らず [日本経済新聞] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 1 月 23 日 19:57:29)
米国でのBSE(牛海綿状脳症)発生で米国産牛肉の禁輸が続いている問題で、輸入再開に向けた日米協議が23日、農林水産省内で開かれた。禁輸解除の条件を巡る実質的な初協議となったが、米国側は日本が求める全頭検査は「必要性がない」と拒否。追加的な安全対策についても「持ち帰って検討する」とし、議論は平行線をたどり、来月にも再協議することを合意しただけにとどまった。
協議で日本側は、少なくとも対日輸出分の全頭検査の実施と、脳やせき髄など危険部位の除去徹底を求めたが、米国側は歩行困難な牛の食用禁止や、2歳半以上の牛の危険部位除去など既に昨年末に発表している対策で「十分に安全が確保されている」と強調し、追加対策も示さなかった。
協議終了後、会見したペン米農務次官は「米国は科学的な監視制度を持っており、全頭検査は必要ないと考えている」と強調。一方、農水省の中川坦消費・安全局長は「これまでも日本の全頭検査と同等の措置が必要だと伝えており、米側から具体的な提案があるべきだ」と、協議の進展にはまず米側の追加対策が必要と指摘した。【上田宏明、神戸金史】
BSE(牛海綿状脳症)をめぐる23日の日米協議で、米産牛肉の禁輸解除に向けた実質的な交渉が始まったが、食の「安全・安心」をめぐる溝はむしろ鮮明になった。米側は日本が求める全頭検査について「米国には既に科学的な監視制度があり、必要はない」(ペン農務次官)と退け、米側が既に発表している安全対策で十分と強調。禁輸長期化のシナリオも現実味を帯び始めた。
「日本での食の安全・安心に関するニーズの高さは米側に伝わったと思う」。農林水産省の中川坦消費・安全局長は協議終了後の会見で強調した。日本は国内初のBSEが発生した01年9月以降、食肉処理される牛の全頭検査や脳など危険部位の除去を徹底。これにより、一時は発生前の4割に落ち込んだ牛肉消費が9割近くまで回復したことなどを挙げ、米国に同等の対応を求めた。
しかし、米大使館で会見したペン次官は「若齢牛では感染があまり見られず、効率性からも全頭検査は必要ない」と強調。牛1頭当たり50ドル程度かかるとされる検査費用がコスト増の要因になることも消極的な理由とみられ、既に発表している30カ月以上の牛の危険部位の除去義務付けなどで十分と主張する。
ただ、日本では昨年に全頭検査の結果、従来は安全とされていた2歳半未満の牛2頭で感染が見つかっていることもあり、政府は「若い牛にも全頭検査、危険部位の除去徹底が必要だ」との構えを崩しておらず、今後、水面下で妥協点を模索する展開となりそうだ。
国内の外食産業などからは、全頭検査は必ずしも米政府主体でなく、同政府が認定した日米の民間業者も容認して場合によっては業者が費用を負担したり、対日輸出する牧場や食肉処理場に日本から検査官を派遣するなど条件を緩和する案も浮上しており、それすら米側が受け入れるか視界不良だ。
【上田宏明、神戸金史】
[毎日新聞1月23日] ( 2004-01-23-20:11 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040124k0000m020067000c.html