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http://www.asahi.com/science/update/0120/001.html
体の余分な脂肪から幹細胞という特殊な細胞を取り出し、乳房を大きくする手術に用いる臨床研究を東京大学病院のグループが近く始める。再生医療の研究の一つ。美容のために吸引された脂肪は捨てられていたが、その有効利用を目指す。乳がんで乳房を一部切除したり、事故で傷が残ったりした場合への応用が考えられるという。
幹細胞は、様々な臓器や組織になる可能性をもつ細胞。骨髄などにあることが知られ、再生医療の研究に使われている。脂肪の中にも含まれることがわかってきた。
計画しているのは、形成外科の吉村浩太郎講師ら。幹細胞が脂肪や血管になって乳房を大きくする効果を期待する。
当面の対象は3人で、最初は30代の女性に実施する。腹部から脂肪を吸引し、一部を胸に注入するが、この際に残りの脂肪から幹細胞を集め、注入する脂肪に混ぜて幹細胞の濃度を高める。
従来の豊胸手術はシリコーンや脂肪をそのまま使うが、老化で皮膚が委縮して変形したり、体内に吸収されて効果が薄れたりすることが多い。
マウス実験では、幹細胞を用いると脂肪を使うより定着率が20〜50%ほど高まったという。
このほか吉村さんらは脂肪から抽出したコラーゲンなどをしわや鼻筋に移植する治療も計画。すでにみけんのしわに注射する治療を行っている。
東大医学部倫理委員会は研究の承認の際、3人ずつ治療した時点で検討し継続について判断するという条件を付けた。
再生医療に詳しい森下竜一・大阪大学教授(遺伝子治療学)の話 脂肪組織は幹細胞の供給源として世界的に有望視され、ユニークな研究だ。ただ、入れた細胞がどう働き、どのくらい残るのかなど分かっていない部分も多い。生命を脅かす疾患でない領域への応用になる。研究段階にある再生医療をどの疾患に適用するかなど幅広い議論が必要だろう。
(01/20 02:55)