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人間が感染するインフルエンザは通常、呼吸器だけに感染する。しかし、現在アジア各地で猛威を振るっているトリインフルエンザ(H5N1)は全身に感染しうる。国立感染症研究所ウイルス第3部長の田代眞人氏は、「1997年の香港や今冬のベトナムで発生したH5N1のトリ−ヒト感染で明らかになった病理所見などを見る限り、実質的には多臓器不全である」と言い切る。
インフルエンザウイルスは人体内に侵入すると、組織内に存在するプロテアーゼによって活性化する。人間が感染する既存のインフルエンザでは、呼吸器上皮と腸管に存在するプロテアーゼだけが特異的に作用する。このため、通常、他の臓器には感受性はない。
しかし、高病原性トリインフルエンザを引き起こすH5N1は、全身の細胞に存在するプロテアーゼで活性化するため、全身的な感染を起こし、播種性血管内凝固症候群(DIC)など多臓器疾患を引き起こす。田代氏は、「病理の所見を見る限り、(既存の)インフルエンザ感染とは異なる。実際、医療レベルの高い香港でさえ、H5N1に感染した18人中6人が死亡している」と指摘する。高病原性トリインフルエンザに対して、鶏の大規模な殺処分など感染動物と人間の接触を断つ処置やワクチン製造が急がれるのは、こうした理由だ。(中沢真也)