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http://www.asahi.com/science/update/1113/002.html
手術が難しい重度の狭心症患者に対して、血管の細胞に変化できる骨髄中の「幹細胞」を増やす薬物を注射し、心臓の血管を再生させることに、岐阜大大学院再生医科学循環器内科の藤原久義教授、荒井正純講師、鈴木幸二医師らの研究グループが成功した。同グループは12日、米国・オーランドで開かれている米国心臓協会の年次学会でこれらの成果を発表した。
狭心症は日本人の心臓病の中で最も多く、年間十数万人が、カテーテル(細い管)を入れて風船のようなもので血管を広げたり、バイパス手術をしたりする治療を受けているという。研究グループの藤原教授は「薬物投与は注射だけで済み負担が小さい。手術などの治療が困難な患者さんに対する新たな治療法として期待できる」と話している。
「幹細胞」は旺盛な増殖能力があり、いろいろな細胞に変化することができる。これまでの研究では、血管などが壊れると、血液中に流れ出た幹細胞が血管細胞に変化して再生することがわかっている。
藤原教授らのグループは、心臓の血管が狭まり血流が悪くなる狭心症の治療に、この仕組みが応用できるのではないかと着目。「G−CSF」(顆粒(かりゅう)球コロニー刺激因子)という薬を使って再生を促進し、狭まった血管の周辺にある毛細血管を増やして血流を改善することを考えた。
昨年から岐阜大付属病院で臨床試験を実施し、手術が難しい重度の狭心症患者15人にG−CSFを注射したところ、ほとんどの患者で血流が回復し、症状の改善が確認されたとしている。
再生医療に詳しい関西医科大学再生医学難病治療センターの池原進センター長は「幹細胞を薬で増やす方法は、患者の負担が少ない。今後、効果を見極めていく必要がある」と話している。 (11/13 07:54)