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03年6月までの3年9カ月間に、腰痛治療に頻繁に用いられる「神経ブロック」により、3人が死亡、5人が両足マヒになっていたことが分かった。日本整形外科学会安全医療推進委員会アドバイザーの山崎典郎医師が8日、東京都内で開かれた日本腰痛学会で発表した。
賠償を求められた整形外科関係の事故316例をもとに分析した。神経ブロックは、痛みのもとになっている神経の近くに麻酔薬を注射する治療法。
死者のうち2人は注射を受けた後、全身マヒに陥り、呼吸困難などを起こして死亡。1人は注射器を体内に埋め込む方法の神経ブロックを受けた後、埋め込むための切り口から細菌に感染し、体内に毒素がまわる敗血症で死亡した。
山崎医師によると、麻酔する部位を誤ると、全身マヒが起こる。しかし、早い段階で足を高く上げて心臓に血液が回るようにし、気管内挿管で酸素を送るなどすれば、後遺症を残さずにすむという。2人の場合は、担当医があわててしまい、対応が遅れたらしい。
敗血症で死んだ患者の例では、通常の埋め込み期間の3日を過ぎても注射器を取り出さなかったためとみられる。
両足がマヒした5人のうち3人は、注射の仕方が悪かったことによる。2人は注射に伴ってできた血の塊(血腫)が神経を圧迫してマヒにつながった。
山崎医師は「死亡事故まで起きている事実を直視すべきだ。簡単だと思い込んで医師が安直に実施する傾向を改めなくてはならない。万一に備えて治療に臨む必要がある」と警告している。
神経ブロックは、整形外科的な治療だけではなく、がんによる痛みを抑えるためにも使われる。 (11/09 06:25)