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http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20031027i404.htm
【ワシントン=笹沢教一】米・南コネティカット州立大などの国際発掘チームが、エチオピア北部で約260万年前の人類最古の石器とその使用跡を発見した。数百個の石器群と解体された痕跡を残す動物の骨がまとまって見つかり、ヒトの文化の起原とされる肉食の始まりを示す重要な発見として注目される。人類進化学の国際専門誌「ジャーナル・オブ・ヒューマン・エボリューション」最新号に発表した。
発表によると、発掘チームは、同国のゴナ川支流域の1か所から、石同士をたたきつけて作った剥片(はくへん)石器と石器で傷つけられた跡のある獣骨を発見した。石器はナイフとして動物の皮や肉を切ったり、骨を割って中の骨髄を取り出すのに使われたと推定されている。
ゴナ川地域からは、最も古いとされた約250万年前の石器が発見されている。近くの火山灰に含まれる鉱物の分析から年代を判定し今回の石器はさらに10万年さかのぼることがわかった。これまで、石器と使用痕のある骨が一緒に見つかることはなく、石器の使途や信ぴょう性をめぐり専門家の意見が分かれていた。
この石器を使用した人類の化石は見つかっていないが、ほぼ同時代に生息していた猿人の一種「アウストラロピテクス・ガルヒ」などが考えられる。人類は石器の使用を始めたことで、栄養価の高い肉食が可能になり、石器文化の獲得とともに脳容積も飛躍的に増大したと考えられている。
馬場悠男・国立科学博物館人類研究部長の話「どんな動物が解体され、食されていたのかがわかり、謎に包まれていた石器の特徴が詳細にわかってきたことは興味深い。年代が古くなったことより、石器がどう使われ、食文化をどう獲得したかを探る上で有意義な発見だ」
(2003/10/27/15:04 読売新聞 無断転載禁止)