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拒食症や過食症といった「摂食障害」で悩む生徒が増えている学校が、中学校で45%、高校では半数を超えて54%に上ることが、国立精神・神経センター精神保健研究所(千葉県市川市)の小牧元・心身医学研究部長らの調査で分かった。摂食障害の生徒を経験したことのある中学は62%、高校は87%に上り、小牧さんは「拒食症や過食症が、中学生・高校生の間で予想以上に広まっている」と指摘している。
厚生科学研究の一環として、昨年11月から今年3月まで全国8府県の中学・高校の養護教諭を対象に実施、回答のあった1231校(中学717校、高校514校)の結果を集計した。
「摂食障害の生徒が増えている」と回答した学校のうち、「急激に増加」との回答は中学で6%、高校は15%で、「ゆるやかに増加」は中学、高校とも39%だった。
摂食障害の生徒の特徴としては、「朝食抜き」「ダイエットの話題が多い」ことが挙げられた。こうした生徒からの相談内容は「体重・体型」が中学・高校ともトップ。発症・増加の原因をどう考えるか養護教諭に尋ねたところ、「やせることを推奨する社会の影響」と「家族の問題」「ストレス」などの答えが際立って多かった。
一方、約6割の学校が「近くに紹介できる適切な医療機関がない」などと回答。対応できる医療体制の不足も明らかになった。
小牧さんは「外見が自己の評価に直結していると考えがちな、現代の文化・社会的影響を、多感な世代が大きく受けている。学校と医療機関が連携し、早期発見・治療の体制を確立しなければならない」と話している。【江口一】
▽摂食障害
体重増加を極端に恐れて食事の摂取を減らす「拒食症」、食べることをやめられなくなる「過食症」が代表的な症状。拒食症はさらに、食事を拒む「制限型」と、食べることと吐くことを繰り返してやせる「むちゃ食い・排出型」の2パターンに分かれる。拒食症の死亡率は6〜15%に達するとの研究結果もある。一方、過食症の患者は、仕事のストレスを食事で解消しようとする社会人に目立つという。
[毎日新聞10月20日] ( 2003-10-20-15:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20031020k0000e040060000c.html