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心臓の病気で突然死する人の5―10%は、死後に解剖などを行っても原因が不明な「特発性」の心室細動とされてきた。日本では働き盛りの中年男性が睡眠中に亡くなる「ぽっくり病」などとして知られている。
▽90%が男性
近年、これらの患者の多くには心電図に共通の特徴があることが分かってきた。報告者の名前から「ブルガダ症候群」と呼ばれている。発症の危険性を評価する検査も行われるようになり、必要な患者には「植え込み型除細動器(ICD)」という装置の使用も始まっている。
「日本を含む東南アジアで多いのがこの症候群の特徴。発症者の90%以上は男性で40代が中心。家系内に突然死した人がいるなど遺伝的要因も報告されている。遺伝子解析でも約15%に共通性が見つかっており、今後の研究が待たれる」と桜田春水東京都立広尾病院循環器科部長は話す。
心室細動を起こしたが救命されたり、失神などを起こすなど具体的な症状のあった人の心電図を調べると、半数以上に同症候群に特徴的な波形が出る。
こうした人の場合、「一度救命できても3年以内に3、4割の人が再発する」(桜田部長)ため、ICDが必要となる。同装置はペースメーカーと同じように胸部に移植。重症の不整脈を自動的に感知して電流を流し、心臓のリズムを元に戻すことができる。心室細動が起きても、ほぼ確実に救命できるという。
▽定期的に検査を
一方、心臓病などの既往のない人がたまたま人間ドックなどでブルガダ症候群を指摘されたらどうするか。以前は、こうした無症候性の人にも全員にICDが必要とする報告もあったが、日本では、無症候性の58人を3年間追跡したところ、心室細動が生じたのは1人だけで、必ずしも危険性は高くないという見方が強い。
広尾病院など国内の専門病院では現在、@ブルガダ症候群に特徴的な波形を誘発しやすい薬を投与して心電図の変化を見る負荷試験A心臓の微小な電位変化を見る検査B携帯型の装置による24時間の心電図検査C心臓内に挿入したカテーテル(細い管)による不整脈の誘発試験―などを行い、総合的にブルガダ症候群の危険性を評価している。
桜田部長は「危険な兆候を早期に発見することが大切だ。ブルガダ症候群が疑われる場合、使用しない方がいい薬もあるので、定期的に検査を受け、医師と相談してほしい」と話している。