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三井住友建に支援決定も、フジタと合流は暗雲 --- 建設工事のパイ激減「自分たちのことで精いっぱい」
三井住友建設と合流を切に望むフジタ。その行方に暗雲が立ち込める
借金棒引き組で債務超過に陥った準大手ゼネコン、三井住友建設の支援要請に対し、主力行の三井住友銀行などは24日までに、総額800億円の増資を引き受ける方向で最終調整に入った。ホッと一息ついた形だが、複雑な心境なのは“縁組”を望むフジタ。三井住友建設が首の皮一枚つながっても、建設工事のパイ激減が続き、脆弱(ぜいじゃく)な体質に変わりはない。業界では「合流できる状態ではない」(建設アナリスト)とし、依然、暗雲が立ち込めたままだ。
昨年4月に合併して誕生した三井住友建設だったが、その年の9月中間期決算で、約327億円の債務超過に陥るという失態を演じていた。
主な理由は、ホテルなど本業以外の事業からの撤退・統合に伴う貸倒引当金の大幅な積み増しで特別損失が発生したためだが、旧三井建設、旧住友建設時代にも、両社合計で2000億円もの金融支援を受けている。
借金棒引き組の再建困難を、改めて市場に印象づける結果となった。
必死に金融支援を要請したかいもあり、増資問題はほぼ最終局面を迎え、三井住友銀が優先株で550億円規模、住友信託銀、中央三井信託銀が残りを分担する方向で決定するとみられる。
だが、ここで問題となってくるのは、三井住友建設と合流構想を模索し、一昨年10月に会社分割したフジタである。
バブル時代の負の遺産だった不採算の不動産部門を切り離した結果、フジタ側は「足元はほぼ固まり、(三井住友建設への)統合を進められる状況になった」とスタンバイOKである。
だが、三井住友建設側は「統合しても、建設部門の重複で補完のメリットがないと」(同社関係者)と、つれない素振りを見せ続けた。
債務超過に陥ると、「フジタと合流するどころか、自分たちのことで精いっぱい」(同)という姿勢もみせた。
今回の増資というカンフル剤の注入で息を吹き返しても、今度は「建設部門で入札機会が減る」と主張してくるのは想像に難くない。
そもそもフジタが合流を強く望むわけは、将来的に単体で生き残るには極めて厳しいためだ。
建設経済研究所の試算では、16年度の建設市場は52兆5400億円。将来的には40兆円台に落ち込むとみられ、市場のパイは激減傾向にある。
しかも、鹿島、大成建設、清水建設、大林組、竹中工務店のスーパー5社が研究部門と人材の規模を武器に都市再生事業を根こそぎ受注するなど、極めて安定的な受注を維持している。
その半面、借金棒引き・会社分割組は受注高を一方的に減らし、青息吐息の状況が続く。
フジタにとって、生き残れる道は“合流ありき”だけに、「キーマン」ともいうべき三井住友銀の西川善文頭取の今後の判断に注目が集まる。
ZAKZAK 2004/01/24