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デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦
●ケネディ暗殺にまつわるパーミンディックス社に出資のハリバートン―ブラウン・アンド・ルート
ハリバートン―ブラウン・アンド・ルートが政治家に金を出してビジネスを拡大し、利益を上げてき
たのは昔からのことだ。ブラウン・アンド・ルートがトップ企業に上り詰めたのは、リンドン・ジョン
ソン大統領への政治献金によるもので、両者の関係はジョンソンが上院議員に立候補した一九四八年か
ら始まっている。『オースティン・クロニクル』紙から「ブラウン・アンド・ルートからの侯補者」と
呼ばれたほどだ。
ジョンソンのおかげでブラウン・アンド・ルートは政府関係の契約で数十億ドルを稼いだ。そのなか
にはベトナム戦争関連のものもあったが、それはケネディ暗殺を受けたジョンソンが方針転換して、ア
メリカを泥沼の紛争へと引きずり込んでからのものだ。ベトナム戦争中、ジョンソンは自分のパトロン
企業に空港、パイプライン、軍事基地などの契約を与えた。
伝記『政治屋リンドン・ジョンソンの生涯とその時代』の著者ロニー・ダガーは、ブラウン・アン
ド・ルートからの金は大半が現金で支払われたと述べている。「それはまったく腐敗しきった関係で、
両者が大きな利益を手にしていた。ブラウン・アンド・ルートは富を得、ジョンソンは権力と富を得た
のである」。それ以来まったく同じやり口で、政府からの契約はブラウン・アンド・ルートに流れ続け
ている。
元ロサンゼルス警察のマイケル・C・ルパートは、ブラウン・アンド・ルートに関する調査で次のよ
うに述べている。
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ボスニアから始まってコソボ、チェチェン、ルワンダ、ビルマ、パキスタン、ラオス、ベトナム、
インドネシア、イラン、リビア、メキシコ、コロンビアまで、ブラウン・アンド・ルートの業務は
伝統的な大規模建設事業から、アメリカ軍への兵站支援の提供にまで拡大している。今では制服か
ら車用車の手配まであらゆるものを備蓄・管理しているのは、アメリカ軍の需品係将校ではなくブ
ラウン・アンド・ルートの倉庫であることのほうが多いだろう。
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ハリバートンとブラウン・アンド・ルートはともに、パーミンデックス社に出資している。今では悪
名高いこの企業はイギリス情(諜)報部のフロント機関だ。創業者のカナダ人ルイス・M・ブルームフ
ィールドは、一九六三年ダラス(またしてもテキサス)でのケネディ大統領暗殺にまつわって、陰のネ
ットワークを動かした中心人物だということが証明されている。
パーミンデックスはアメリカ以外でも、ヨーロッパ、メキシコ、中央アメリカ、カリブ海でも殺人部
隊を動かしている。ケネディ暗殺に関わって裁判にかけられたのはクレイ・ショーただ一人だが、ニュ
ーオリンズの地方検事ジム・ギャリソンは、重要証人が自然死とは思えない理由で次々と死んでいった
ために、有罪に持ち込むことができなかった。
ショーは第二次大戦ではチャーチルのために働き、ケネディ暗殺時にはパーミンデックスのニューオ
リンズ部門を任されていたのだった。ケネディ暗殺後、ハリバートンはブラウン・アンド・ルートを買
収した。パーミンデックスのコネクションには有名企業、銀行、個人が名を連ねている。ブッシュ・フ
ァミリーもそうだし、カナダのギャング一族ブロンフマンも酒造会杜シーグラムを通じて繋っている。
ハリバートンは一九九八年、チェイニーの助言を入れて、八〇億ドルの契約でドレッサー・インダス
トリーズを買収・合併し、世界最大の石油採掘会社を作り出した。ついでに言えば、ジョージ・W・ブ
ッシユの祖父プレスコット・ブッシュも、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの共同経営者という立場で
二二年問にわたってドレッサー・インダストリーズの役員を務めている。ヒトラーと優生学運動に資金
提供したブラウン・ブラザーズ・ハリマンは、ドレッサーの親会杜だったのである。
ドレッサーの社長兼会長を務めるヘンリー・二ール・マロンはプレスコット・ブッシュとはスカルア
ンドボーンズ仲問で、一九一八年にオクラホマ州フォートシルにあるアパッチ族酋長ジェロニモの墓荒
らしに参加したうちの一人だ。マロンらはジェロニモの頭蓋骨を盗み出し、工ール大学にあるスカルア
ンドボーンズの本部に持ち帰った。どうやら頭蓋骨を持ち出したのはブッシュらで、マロンはこびりつ
いた肉片や頭髪を焼く役だったようだ。父ジョージの息子で、シルバラード貯蓄貸付組合の事件に関わ
った詐欺師二ール・ブッシュは、ミドルネームを「マロン」という。これはドレッサーの杜長マロンに
ちなんだものだ。
父ジョージの石油産業でのキャリアはドレッサー・インダストリーズで始まったのである。また、プ
レスコット・ブッシュとジョージ・ブッシュ、バーバラ・ブツシュの、二人が子どもの頃のジョージ・
W.ブッシュを抱いている写真があるが、それはドレツサー・インダストリーズの役員専用機の前で撮
ったものだと研究家は見ている。
◎アメリカで五番目の大口政府契約企業(麻薬密諭・組織犯罪に関わるハリパートン)、
チェイニーは、まさに濡れ手に粟
チェイニーの持論は小さな政府で、ばらまき行政には反対だ。これは自然、自分(国民)のためではなく
他人(チェイニー)のための政治が信条だということになる。
ハリバートンは政府契約と納税者が保証するローンから、五年間で最低でもおよそ四〇億ドルを
受け取っている。また政府はロシアの石油会社に対し、アメリカ輸出入銀行を通じて
四億八九〇〇万ドル分の信用を保証しているが、これもブラウン・アンド一ルートを通って
ハリバートンの利益となっている。
ロシアとアメリカの情報源や文書によれば、この石油会社は麻薬密輸と組織犯罪に関係しているとい
う。チェイニーが引き継ぐまで、ハリバートンのアメリカ国防総省との取引は年問三億ドルほどだった。
国防長官を辞めたチエイニーがやってくると、政府契約は六億五〇〇〇万ドルに跳ね上がったと『ボル
テイモア・サン』紙は報じている。輸出入銀行と海外民問投資公社による融資と保証についても同様で、
それまでは五年問で一億ドルだったものが、チェイニーがトップに座ってからは一五億ドル以上にもな
った。
政治的な支援と融資保証の見返りに、チェイニー以後のハリバートンは選挙の候補者や政党に多額の
献金をしている。ロビィ活動の予算も倍増で、それまでは年間三〇万ドルだったものが、チエイニーが
舵取りをするようになってからは六〇万ドルになっている。ハリバートンは、アメリカから各国への海
外「援助」からも利益を得ている。援助を受ける国がハリバートンと契約するからだ。
『ロサンゼルスタイムズ』が入手した国務総省文書を見ると、ハリバートンがアジアやアフリカで大き
な契約を取れるよう、アメリカの政府関係者が援助していることがわかる。まさにイルミナティ家系や
その代理人どものやり方だ。まずはイルミナティの単一政党国家を通じて政府の意思決定をコントロー
ルし、次にハリバートンやカーライル・グループのような企業を動かして、その政府決定や政策から甘
い汁を吸うのである。この方法が取れるからこそ、チエイニー以後のハリバートンは急速にビジネスを
拡大し、アメリカで五番目の大口政府契約企業になれたのであり、当然、「テロとの戦争」のような紛
争があれば膨大な利益を得ることになる。
ハリバートンは世界一三〇カ国で活動を展開し、アメリカ最大の組合のない企業となっている。二〇
〇〇年夏にボーイ・ジョージとともに大統領選挙に出馬するに当たり、チェイニーが三四〇〇万ドルも
の「退職金」をもらったのもうなずける。これ以外にもチェイニーは、それまでの五年問の年俸二二〇
万ドルに加え、ボーナス数百万ドルと約四五〇〇万ドル相当の自社株購入権を受け取り、さらにハリバ
ートンの持ち株一〇万株の売却利益五一〇万ドルを手にしている。さらに「退職金」には、向こう三年
以内に「付与」予定のストックオプション四〇万株が含まれている。
これはつまり、この期間にハリバートンの株価が上がれば上がるほど副大統領が儲かるということで
あり、石油産業が政府方針に大きく依存することになる。二〇〇二年六月十日付『ボルティモア・サン』
は、ハリバートンが不正会計で証券取引委員会の調査を受けていると伝えた。この調査の背後には、エ
ンロンやワールドコムの会計事務所アーサー・アンダーセン・グループが推奨する「積極的会計慣行」
があると言われていて、収人一億ドルが未受領のまま計上された疑いが持たれている。
◎チェイニーとハリバートン、テロリスト独裁国家との取引で大儲け
チェイニー以後のハリバートンは、世界最悪のテロリスト独裁国家のいくつかと緊密な繋りを持って
いる。チェイニーは「建設的な取り組み」という言葉を使い、そうした国々と関わってアメリカ的価値
観を伝えていくのだと言う。大きなお世話だ。歴代の米英政府の価値観は、テロリスト独裁国家の価値
観と瓜二つだ。チェイニーには「価値観」など何の関係もない。そもそもチェイニーには価値観など何
もなく、富と権力が手に入ってイルミナティのアジェンダを推進できるなら、何としても誰とでも手を
組むのだ。
ディック・チェイニーが国防長官だった一九九一年の湾岸大虐殺は、サダム・フセインが標的だった
ことになっている。しかしチェイニーとハリバートンは一九九八年以降、そのサダム・フセインのイラ
クとの取引で大儲けしている。ロンドンの『フィナンシャル・タイムズ」は、チェイニーが二三八○万
ドル相当の契約を監督していると報じた。この契約は「石油産業」のテクノロジーとサービスをイラク
に売却するもので、チェイニーはハリバートンとの関係を隠すため、フランス、イタリア、ドイツ、オ
ーストリアにあるハリバートンの子会社を利用した。特に使われたのはドレッサー・ランド社とインガ
ソル・ドレッサー・ポンプ社で、両社の契約を合わせると、アメリカ企業の対イラクビジネスでは最大
となる。
『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』紙は、「ハリバートンが売却したジョイントベンチ
ャー企業であるドレッサー・ランド社とインガソル・ドレッサー・ポンプ社は、国連による「石油と食
料の交換」計画の下でのイラク石油産業再建のための契約に基づいて、イラク国内で活動してきた」と
報じた。『トリビューン』の記事ではハリバートンの広報担当が、ドレッサーの子会社がヨーロッパの
代理店を通じてイラクに石油ポンプ設備を売却したことを認めている。
つまり、当時の国防長官ディック・チェイニーが国防総省から指令を出して空爆を実施し、それで破
壊されたイラクの石油インフラを再建する段になって、再建援助の契約を結んだのがハリバートン・グ
ループだったという、驚くべき図式なのである。しかも同時にチエイニーは、イラクに対する経済制裁
を指示して、これまでに一〇〇万人の子どもを死に追いやっているのだ(こちらの「建設的取り組み」
はどうなったのだろう)。
石油カルテルはアメリカ=イルミナティの「石油と食料の交換」計画によって、イラクが産出する安
価な原油から膨大な利益を得ている。数多いイルミナティのフロント企業やフロントマンは、経済封鎖
によってイラクの子どもを毎月数千人ずつ殺しながら、その一方でイラクを始めとする残酷な独裁国家
との契約から利益を得ているのである。
元CIA長官ジョン・ドイッチュが役員を務める全米第二の石油サービス企業シュルンベルジェ杜も、
やはり子会社を通じてイラクと取引がある。ハリバートンは、国務省のテロリスト国家リストに入って
いるイラン、リビアとも契約を結んでいる。ハリバートンの子会社ブラウン・アンド・ルートは、リビ
アに対する経済封鎖に違反したとして罰金一二八○万ドルの支払いを命じられた。
チエイニーは、二〇〇〇年の大統領選挙を扱ったABCテレビの「ディス・ウィーク』という番組で、
たまたま会長時代のハリバートンとイラクとの取引について質問され、嘘をついた。以下は、軽くその
話題を出した司会者のサム・ドナルドソンとのやり取りである。
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ドナルドソン 間違っていたら訂正していただきたいのですが、ハリバートンは十会杜を通じて
イラクと取引しようとしていたと聞いているのですが、本当でしょうか。
チェイニー とんでもない。イラクとは一切関係を持たないという強い方針でいました。違法と雛
われるようなことも絶対にしていません。
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火のないところに煙は立たずというが、これは爆弾のような情報だ。それなのにゴア陣営はこの問題
を取り上げなかった。白分たちも同じビジネスにどっぷりと浸かっていたからである。
●ビルマでの「人道に対する犯罪」もハリバートンは免罪、
石油バイプライン建設を強行
さまざまな圧力団体が暴露してきたことだが、チェイニー会長時代のハリバートンは、ビルマのパイ
プライン建設に関わることで、残虐な軍事独裁政権を支援していた。公表された数多くの報告を見ると、
ハリバートンのビジネスパートナーにイギリスのアルフレッド・マカルピン社が含まれている。『大い
なる秘密」などを読んだ方には、マカルピン家の紹介は不要だろう。ワシントンに本部を置く人権団体
「地球の権利インターナショナル」が、ビルマの二つのパイプライン計画のことでチェイニー時代のハ
リバートンを非難している。
この二つのパイプライン建設では、レイプ、殺人、年季奉公による無償労働、村単位での強制移住な
ど、人道に対する犯罪が数々おこなわれた。ビルマ(ミャンマー)の政権は国連総会、国際労働機関
(ILO)、アムネスティ・インターナショナル、ヨーロッパ連合(EU)、アメリカ政府から一貫した
非難を受けていて、アメリカは大使を召還した上、経済封鎖まで実施している。ところがおかしなこと
に、この経済封鎖に関する法律では、ハリバートンの活動だけは対象外なのである。
「地球の権利」の人権弁護士ケイティー・レドフォードは、「ハリバートンのビジネスパートナーや子
会社は、ディック・チエイニーがCEOとなる前および任期中を通じてのパイプライン計画の契約者で
す。その建設丁事がビルマでの人道に対する犯罪に繋っているのです」と語っている。ILOも、ビル
マの軍事政権は「国際的犯罪」で有罪であると同時に、おそらくは強制的な児童労働力の利用によって
「人道に対する犯罪」でも有罪であるとしている。
虐待、殺害され、ビルマ軍によって故郷を追われた人々は数万人にのぼる。数千人が拷問を受け、今
では監獄は政治犯でいっぱいだという。またビルマ車事政権は、世界有数のヘロイン製造、密輸茉者で
もある。しかしディック・チェイニーにとって、そんなことは少しも問題にならない。いやむしろ、よ
けいに関わりたい理由になる。
ハリパートン以外にも石油パイプラインに関してビルマのテロリストと仕事をしている企業はある。
その一つがユノカル(ユニオン・オイル・オヴ・カリフォルニア)で、これは、アフガニスタン縦断パ
イプラインを計画し、その実現のためにタリバンを排除しなければならないと言っていた会社だ。
チェイニーは、この世界有数の圧政を敷く政権と、どんな障害を乗り越えてでもビジネスをしようと
考えた。そこで利用したのが、ビルマヘの投資制限に反対するロビィ団体「USAエンゲージ」である。
またチエイニーは全米対外貿易評議会の評議員も務めていて、こちらからも連邦最高裁に圧力をかけ、
ビルマとの取引企業にペナルティーを課したマサチューセッツ州法に違憲判決を出させた。つまり自分
の計画の都合次第で、たとえ抑圧的なテロリスト政権に対する経済封鎖であっても反対するし、事情が
変われば、イラクやアフガニスタンでのように大空襲で数千人もの市民を殺すことにも賛成するのであ
る。
ハリバートン社はビルマとの関わりを否定し、それを隠そうとしたことすらないと言っている。だが
事実は違う。『ウォールストリート・ジャーナル』記者ピーター・ウォルドマンは、ハリバートンが
一九九六年十二月の記者会見でアジアとヨーロッパでの大口契約者を発表し、その「サクセスストーリー」
を吹聴したとき、その年の最大の契約者についてまったく触れていなかった点を指摘しているもち
ろんビルマのことだ。
ハリバートンの広報担当は、ビルマでの契約はハリバートンの子会杜ヨーロピアン・マリーン杜によ
るものだが、発表から漏れた理由は確認できないと語った。何なら私が教えてやろうか? また一九九
七年のヨーロピアン・マリーンは約七七パーセントの人幅増益があって、この年はビルマでの作業が大
半完了した年だったのだが、これについてもハリバートンの広報担当は説明を拒否した。これも私が代
わりに答えてやろうかと思う。
ハリバートンの契約はほとんどが沖合パイプラインの作業に関するもので、同社はビルマ人やビルマ
軍部との契約は一切ないと言っている。しかし、これはまったくの嘘だ。国連人権委員会のビルマ特別
報告官ラジスーマーニフラ判事(モーリシャス)による一九九六年の報告で、沖合での作茉についても
ビルマ国民に強制労働が課せられたことが明らかになっている。ララ氏によると一九九五年、軍の命令
で村人二〇〇人がアンダマン海の無人島ハインツェ島へ送られている。ハインツェ島にはビルマ軍の手
で、沖合パイプラインの建設作業を護衛するためのべースキャンプが設置されていたということだ。ピ
ーター・ウォルドマンは『ウォールストリート・ジャーナル』でこう語っている。
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ハインツェ島でララ判事が見たものは、二週問の無償労働を強制され、地ならしをし、竹製の兵
舎を建て、急な丘の上にヘリポートを作る村人の姿だった。ヘリポートはパイプラインを建設する
欧米企業が後で使うものだろう、とビルマの人権監視員は言う。ララ判事の報告では、村人の島へ
の移動費用も自己負担で、拒否すると逮捕され、叛乱軍のいる地域に送られて軍の荷役夫をさせら
れるということだ。
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◎まだまだ続くチェイニー=ハリバートンの人権侵害・環境破壊なる悪行
ビルマは一例に過ぎない。チェイニー=ハリバートンが取引している怪しげなテロリスト政権のリス
トは恐ろしく長い。人権活動家らはアルジェリア、アンゴラ、ボスニア、クロアチア、ハイチ、イラン、
イラク、ルワンダ、ソマリア、インドネシア、リビア、ナイジェリアについても、ハリバートンの役割
を指摘する。ロシアでは、ハリバートンのビジネスパートナーであるチュメン石油が、大規模な詐欺に
よってシベリア油田の支配権を獲得したとして非難されている。
インドネシアでは、政府の調査でハリバートンの契約が賄賂によって不正に獲得したものだったこと
が発覚し、契約解除になった。これは「地球の権利」が暴露したことだ。インドネシアのある企業監視
組織によれば、ハリバートンの工学部門であるケロッグ・ブラウン・アンド・ルート社は、スハルト元
大統領一族との「談合、賄賂、縁者優先の慣習」を利用している(同様の企業は合計五九社にのぼると
いう)。悪徳不正の独裁者スハルトも、イルミナティ所有の巨大企業の利益に奉仕させるために英米の
情(諜)報部が権力の座に就かせた男だ。
デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦 【究極の大陰謀】三交社