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通貨制度の変更
平成16年1月15日
本間 宗究
今年の最大のテーマは「通貨制度の変更」だと考えているが、あまりにも大きなテーマであるために、ほとんどの人にとっては、思考の範囲外になっているようだ。あるいは、現在の「コンピューター・マネー」が、当たり前のことになっているために、お金の基本を忘れ去ったということかもしれない。しかし、いよいよこのことが現実味を帯びてきたようだ。つまり、2月6日、7日に開かれる「G7」のメインテーマが、新たな通貨制度を議論することになりそうだからである。
1月14日付けの日経新聞夕刊によると、今度のG7では、国際通貨制度の新たな「共通手段」が議論されるそうだ。そして、1971年の「ニクソン・ショック」以降の通貨制度に対して、ルールの変更が議論されることを想定しているが、残念ながら、現在の日本人は、まったくこのことに気づいていないようである。その結果として、これから、大きな「サプライズ」と「混乱」が起きることになりそうだが、このことも時代の流れとして、当然のことと言えるのかもしれない。
1971年以降の通貨制度は、金本位制が崩壊し、「信用」だけを基本にしていた。そして、お金の概念が大きく変化し、コンピューターの中にある「単なる数字」が「お金」になってしまった。そのために、金融商品が大きく膨張し、デリバティブという金融派生商品は、1京7000兆円という、天文学的な規模にまで膨らんでしまったのである。しかし、どのようなバブルも永遠に膨張し続けることは出来ないために、現在の世の中では、アメリカのドルを始めとして、さまざまな矛盾が噴出することになってしまった。
今年は、1944年に開かれた「ブレトン・ウッズ会議」から、ちょうど60年目に対当する。そして、制度疲労を起こしてしまった「現在の通貨制度」に対する見直しが起きる年だと考えているが、この点からも、今度のG7は要注意の会議になると言えそうである。
現在の「信用本位制」に代わるものとしては、「商品バスケット本位制」か「金本位制」しかないと考えているが、さまざまな「金融の問題」に直面した世界の中央銀行が、まったく新たなルール作りをしてくることを意味している。そして、このことをきっかけにして、多くの人が「マネーの原点」を考えることになりそうだが、いよいよ、本格的な「商品の時代」がスタートするということでもある。
http://www.amri.jp/information/honma/index.html