ロシュ：日本の診断市場で15％超のシェアを獲得したい-首位奪取へ (ブルームバーグ)
http://news.www.infoseek.co.jp/business/story.html?q=20bloombergto1516170&cat=10

　１月20日（ブルームバーグ）：スイスを本拠に医薬品や診断医療事業を展開するロシュグループが、日本で診断医療事業の業容拡大を図っている。同事業を日本で展開するロシュ・ダイアグノステッィクス（略称：ＲＤＫＫ）の小川渉社長は20日、「2008年度の年間売上高の目標値を600億円、業界シェアを15％以上と予想した。
今後５年間で確固たるナンバーワンになりたい」と述べた。

　小川社長によると、同社の2003年度（１月-12月）売上高は前年比4.0％増の321億円。同社の市場占有率（シェア）は10％前後になると予想され、検体検査機器や試薬で国内最大手のシスメックスに次ぐ業界２位に甘んじたと言う。

　ロシュグループの診断医療事業の年間売上高は5800億円超で世界トップ。同事業売上高は連結売上高（２兆1200億円）の約27％を占め、同グループの注力分野となっている。しかし、日本では業界２位のＲＤＫＫでも年間売上高が321億円に過ぎず、欧米と比べて診断事業に対する需要が低いのが現状だ。

　小川社長は、「日本では診断事業が新しい領域だと思われている」（小川社長）との見方を示し、今後は同市場の拡大が十分見込めると指摘した。　　具体的には、国内だけで1600万人と言われる糖尿病の潜在患者が、自ら血糖測定を行うようになれば、血糖自己測定機の販売を行う企業の業績が拡大すると見込んでいるほか、疾病のリスクなどを推定する「遺伝子診断」の一般化に伴って同検査の市場規模も拡大していくという。

　ＲＤＫＫは今後、現状では70人規模の血糖測定機の販売要員を随時増強していく方針で、研究用試薬や免疫検査などの大病院向け商品（サービス）の拡充も急ぐ。また、小川社長は、診断事業に携わる国内関係企業の再編は必至だとみており、「Ｍ＆Ａ（企業の提携・買収）もオプションのひとつ」と指摘した。

2003年度決算

　ＲＤＫＫの03年度業績が４％の増収を達成した主な背景は、糖尿病患者向けの血糖自己測定機の販売が29％伸びたこと。「新規の患者を取り込んだことが奏功した」（小川社長）という。このほか病院の中央検査室で使う診断システムの販売も好調に推移した。　　ただ、利益については、２月４日に予定されるロシュ本体の決算発表後に公表する計画。

　2004年度は10％以上の増収を目指すとしており、血糖自己測定機の拡販と新製品の投入に注力する。
[ 2004年1月20日17時51分 ]

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