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【ロンドン=黒井崇雄】欧州中央銀行(ECB)とユーロ圏12か国の財務相は19日、ブリュッセルで開かれた定例の財務相会合後に共同声明を発表し、最近の為替動向について、「我々は安定を強調し、過度の為替変動を懸念している」とユーロ高・ドル安傾向への警戒感を表明した。
同財務相会合が、今回のユーロ高局面で懸念を表明したのはこれが初めて。アメリカ・フロリダで2月6、7日に開かれる先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)をにらみ、欧州のドル安是正に向けた意思をアピールするのが狙いと見られる。
最近の為替相場をめぐっては、日本が円高・ドル安の進行を防ぐための円売り介入を繰り返している。欧州もドル安是正を求める姿勢を明示したことで、ドル安への対応についての議論が、G7の焦点になりそうだ。
声明は、為替政策について「ユーロは中長期的に、経済の基礎的条件に見合った価値を保つべきだ、という我々の方針は変わらない」としたうえで、「今後も状況を緊密に監視し、景気回復を下支えする政策を実行する」として、市場動向によっては利下げに踏み切る可能性を示唆した。
声明はまた、ユーロ圏の経済状況に触れて「低金利と全体的に良好な金融情勢が、総需要を支えている」と、回復に向けた動きが進んでいるとの認識を示した。
財務相会合後、ハンス・アイヘル独財務相は記者団に対し、「声明は欧州の共通見解を示したもので、G7に向けた我々の準備は整った」と述べた。
欧州の通貨当局は年明けまで、ユーロ高・ドル安の進行はこれまでのドル高の是正局面に過ぎないとの受け止め方から、強い懸念は示していなかった。しかし、ユーロ相場が、輸出業者の平均的な採算ラインとされる1ユーロ=1・3ドルの水準に近付いたため、回復の兆しが見えてきた景気の足を引っ張りかねないと判断、警戒姿勢を強めたと見られる。
(2004/1/20/11:31 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20040120i203.htm