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【ニューヨーク=藤田和明】米国の機関投資家が「環境」と「持続可能性」への関心を一段と強めている。株主の議決権行使を調査するインベスター・リスポンシビリティー・リサーチ・センター(IRRC)によると、今年の株主総会で両問題に関する提案は前年より二十件増え二百七十件に達する。
IRRCは年初時点で、主な機関投資家が投資先企業に提出した提案を集計した。最も多かったのが環境問題で、延べ五十件に達した。特に地球温暖化への関心が高まっているという。
社会的責任投資(SRI)の投資信託大手カルバート・アセット・マネジメントは、紙パルプ大手ウェアーハウザーに森林保全を厳しく求める株主提案を出した。
「持続可能性」は企業に、社会と共存する長期的な成長施策づくりを促す。非営利組織グローバル・リポーティング・イニシアチブが推奨する指針に沿って、衛生や人権など環境以外の項目も盛り込んだ「持続可能性報告書」の作成を求める動きが出ている。ニューヨーク市の複数の基金が提案活動を主導し、大きな流れになりつつある。
企業統治(コーポレートガバナンス)への関心も高い。キリスト教の基金は、アルミ大手アルコアの役員報酬について、同社の報酬委員会から特別な説明を求めている。
IRRCのメグ・ボーヘス部長は「人権に絡む株主提案などが株主総会で過半数の支持を得る例が出始めた」という。