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自由貿易協定(FTA)を締結した国同士で相互に特恵を与え、他国を差別待遇する例が相次ぐ中、世界のどの国ともFTAを結んでいない韓国は“仲間はずれ”になっている。
韓国の国会が韓・チリFTAに対する批准案を処理できない間、米国とチリはFTAを締結し、中国もチリにFTA締結を提案するなど、FTAをめぐる世界的な合従連衡が起き、韓国はFTAで遅れを取っている。
▲FTA非締結国への差別=メキシコは韓国をはじめとするFTA非締結国に対し、今年から自動車関税率を2.5倍に引き上げたほか、タイヤなど7品目の関税も大幅に引き上げた。また、自国とFTAを結んでいない国には、政府が発注する建設工事への入札資格も与えない方針だ。
韓国の鉄鋼業界は、建設・土木などに使われるH型鋼の全量を輸入しているマレーシアで、未だに安定したシェアを確保できずにいる。韓国など、マレーシアとFsAを結んでいない国には、東南アジア諸国連合(ASEAN)より4倍も高い関税が課されるためだ。
韓国はまた、欧州連合(EU/繊維製品)やベトナム(新聞用紙)、ブラジル(タイヤ)などの市場でも、「FTA締結国でない」との理由だけで競合国より高い関税が課されるか、品質認証で不利益を受けている。
現代(ヒョンデ)自動車のインド法人は今年4月、インド・タイFTAが発効すれば、日本メーカーに自動車市場を奪われるのではないかと懸念している。日本メーカーはタイで部品のほとんどを生産しているため、無関税でインド工場に調達できるようになるが、韓国から主要部品を調達している現代自動車は、20%の関税を払わなければならないためだ。
▲競争力落ちる韓国商品=米国は韓国(2002年10月)より8カ月も遅れた昨年6月にチリとFTAを締結したが、議会の批准手続きを迅速に終わらせ、今月1日からFTAが正式発効した。これで米国がチリに輸出する5300余の品目の関税が即時撤廃され、韓国製品はその分不利な立場に置かれることになった。
チリは昨年2月、EUとのFTA締結が発効されると、その直後の4カ月だけで韓国から輸入していた自動車・携帯電話端末など940万ドル相当の輸入先をEUに切り替えた(対外経済政策研究院)。その影響で現代自動車のチリ市場でのシェア率は2001年の10.5%から昨年(1月〜11月)には8.9%に下落し、起亜(キア)自動車も同じ期間7.6%から6.5%に低下した。
また、米国がチリとFTAを締結したことで、米自動車メーカーをはじめ、日本の自動車メーカーも米国の工場で生産した車をチリに無関税で輸出するようになり、韓国はいっそう窮地に追いやられた。
さらに、昨年末には中国がチリにFTA締結を提案し、韓国の輸出戦線が非常事態に陥った。外交通商部・多者通商協力課の金炳燮(キム・ビョンソプ)課長は「中国がチリとFTAを締結すれば、韓国は価格競争力で大きな打撃を受けるはず」と話す。
チリはブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ・パラグアイが結成した南米南部共同市場(MERCOSUR)と関税同盟を結んだため、韓・チリFTAが発効されれば、韓国企業がチリに投資して生産した製品は、南米圏に無関税で輸出される。
対外経済政策研究院のチョン・インギョ・FTAチーム長は「韓・チリFTAの批准が遅れれば、韓国は大部分の南米市場で不利益を被ることになる」と指摘した。
李東赫(イ・ドンヒョク)記者 dong@chosun.com
金宗浩(キム・ジョンホ)記者 tellme@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/01/18/20040118000041.html