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今年から本格的な議論が始まる介護保険制度の抜本改革で、厚生労働省が大幅な給付の見直しを検討していることが、4日明らかになった。
〈1〉「要支援」「要介護1」の高齢者を従来の在宅サービス対象から外し、代わりに「介護予防サービス」を新設する〈2〉施設入所を重度の要介護者に限る――などが柱で、急増する介護給付費を抑制するのが狙い。だが、約170万人にのぼる軽度要介護者のサービス利用を、実質的に制限することにもなりかねないだけに、議論を呼びそうだ。
厚労省の改革原案によると、要介護認定で「要支援」「要介護1」とされた高齢者については、「介護サービスが自立支援につながっていない」との指摘があることから、訪問介護など従来のサービス利用対象から外す。代わりに新設される「介護予防サービス」は、筋力トレーニング、食生活改善、口腔(こうくう)ケアなどを組み合わせ、心身状態の悪化を防ぐもので、リハビリに有効な家事援助などは含まれる可能性もある。
2006年度から段階的に実施し、2009年度には新制度に切り替える計画で、在宅サービス給付費(2002年度約1・9兆円)は2割程度の節約になると見られる。
また、特別養護老人ホームなど施設への新規入所も、現行の「要介護1以上」から「要介護2以上」にする方針。待機者が多数にのぼる中、介護が困難な重度の要介護者が入りやすい仕組みにするためで、将来的には「要介護3以上」にすることも検討している。
介護保険制度は、高齢化による利用者増で給付費が急増しており、市町村の間で危機感が強い保険料高騰の抑制が最大の課題になっている。厚労省は、保険料負担の40歳以上から20歳以上などへの拡大などと合わせて、近く発足する介護制度改革推進本部で見直し案の詳細を詰め、2005年の通常国会に改正法案を提出したい考えだ。
ただ、「要支援」「要介護1」の高齢者が、段階的にせよ従来のサービスを利用できなくなるため、反発が予想される。また、在宅サービスを展開している事業者の運営にも大きな影響が出そうだ。
◆介護保険制度=2000年4月に開始。保険料負担は40歳以上、サービス利用は原則65歳以上。開始後5年をめどに、被保険者の範囲、給付内容、保険料負担のあり方など制度全般を見直すことが介護保険法で定められている。
[1月5日10時36分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040105-00000001-yom-pol