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(回答先: 宝くじの沿革 投稿者 なるほど 日時 2003 年 12 月 29 日 00:34:13)
あしぎん株でもうけてドル札を撒いた人の話を聞いて思い出したの
は商品相場の相場師Hさんのことです。Hさんは確か27−8歳の
時に粗糖相場で大儲け(噂では50億円とも言われたが本人はそん
なに儲けていないといっている)しました。その年齢だと金の使い
方もわからず、いきなり家を購入しにいったり有頂天だったそうで
す。その後色々な事業や相場に手を出しましたがうまくゆかず、つ
いには借金を抱えるようになったとのことです。
その後Hさんは復活して、今でも職業的相場師を続けていますが、
さほど目立つ存在ではないように思えます。
投機という不等価交換(だれかの利益はだれかの損失)で長期間に
渡って利益を得ることが困難(不可能ではない)なことは常識でわ
かりますが、実際に参加するとそう思えなくなるところが人間の弱
さです。投機を長期間継続してやりたいならば、その人間の弱さを
突く方法で売買を行い、欲張らずにやるしかないと思っています。
山崎種二さんの自伝「そろばん」の一部を抜粋します。
「相場の神様」と呼ばれた山種さんですが、生涯通算すると投機で
は損失になっていると聞いたことがあります。山種さんは非常に優
れた実業家だったのでしょう。
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ところが、相場が上昇しつづけてくると、買いたくなるのが人情だ
が、買いは次第にむずかしくなる。それは、誰が考えても、値上が
りするのが当然な銘柄から先に値上がりしてしまうからである。資
産内容、収益力、成長性、そして利回りにも乗るようなものである。
いきおい、利回りには乗らないが、近く増資がある、あるいは利益
が大幅に伸びるからとか、新製品、新技術の開発に成功したとか、
さらには大きな仕手が手を伸ばしているといったような理屈をつけ
て不確定な期待感に頼るようになる。
欠点はあるが、よい点もあるという考え方だ。
そこへ人気が加わってくる。株価は派手に動き出す。ついついそこ
へ乗る。危険がどんどん増していることには気がつかない。
ここまでくると、いかにすばらしい相場の名手であろうと、はずれ
る可能性が高まるのは至極当たり前である。ほんとうは次の機会を
じっと待つべきなのである。
しかし、人間は弱い。危ないと思いつつ、引きずられる。このへん
で、戦線を縮小しようとしながら出来なくなってしまう。
この見切りが、相場に勝つか、負けるかの分かれ目である。
先日も、うちの調査の若い人が私に聞いた。「世の中で、あの相場
でもうけた、この銘柄で大もうけしたとの話はよく聞きます。でも、
財をなし、最後までうまくいった話はあまりありませんが、それは
どうしてですか」と。私は「人間の欲には際限がないからだよ」と
答えておいた。
彼は、何かわかったようなわからないような顔をしていた。
このことは古いようだが”利食い千人力”の一言にも、示されてい
る。
あとから考えてみれば、なぜあそこでとめておかなかったかと思う
が、その場になるとつい落ちこむ落とし穴だ。そして、何べんくり
返しても、また誘いこまれてしまう。人間の弱さという他はない。