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政府・与党は10日、小泉純一郎首相が指示した補助金1兆円削減の具体案を決定した。厚生労働省が示していた生活保護費の国庫補助率引き下げ策は「地方の反対が強い」として、05年度以降の課題に先送りした。これに伴い、総務省が要求していた公立保育所運営費補助金(厚労省所管、1700億円)の全額一般財源化を新たに盛り込んだ。補助金の削減総額は約1兆円となり、数値目標を達成した。
政府・与党は今後、5000億円程度の税源移譲や一般財源化の検討を本格化させる。削減される補助金のうち、公共事業関連の補助金など約5000億円は事業廃止や縮小のため、税源移譲の対象にならない。
福田康夫官房長官と関係閣僚、与党政策責任者が10日夕、厚労省関係の補助金削減で最終合意した。生活保護費の国庫補助率引き下げには「本来、国の業務で地方自治体の裁量拡大につながらない」と総務省が反対していたため、今後1年かけて、自治体ごとの認定率のばらつきなどの問題点を抜本的に検討したうえで見直すことになった。
また、文部科学省所管の義務教育費国庫負担金については、04年度から、教職員の退職・児童手当関連の補助金を、将来の税源移譲を前提にした地方特例交付金に切り替えることになった。総務省が「退職手当のみを地方に移しても裁量の拡大にならない」として、事務職員給与補助金の一般財源化を求めていたことに対しては、06年度を目標としている義務教育費国庫負担金全体の一般財源化を検討する中での課題に先送りされた。
今回の補助金削減は、小泉首相自ら数値目標を示すトップダウン方式で進められた。そのため、省庁間の調整が難航した。ただ、これまで自民党厚生族議員の抵抗が強く、実現のめどが立っていなかった公立保育所補助金の削減に踏み込むなど、「小泉方式」による効果も見られた。
ただ、削減した補助金の一般財源化の過程で、どれだけ国・地方を通じた歳出のスリム化が実現するかは現時点では確定していない。【塚田健太】
[毎日新聞12月11日] ( 2003-12-11-00:57 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20031211k0000m010077001c.html