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12月3日(ブルームバーグ):谷垣禎一財務相は3日午後の定例記者会見で、新たな国債管理政策を発表した。それによると、国債消化の裾野を拡大するため新しいタイプの個人向け国債を導入するとともに、国債発行の安定化に向け、政府認定の有力証券会社に一定額の応札・落札を義務付ける「国債市場特別参加者(仮称)」制度を2004年10月から段階的に導入する。
現在発行されている個人向け国債は10年物の変動利付債で、今年度は1兆2000億円分の発行が予定されている。理財局では、「金融機関から期間の短いものや、固定利付のものなど幅広い商品性を検討してほしいとの要望がある」と説明。今後、具体的な商品設計を進め、システム対応などの準備が完了次第、発行する予定だが、05年度以降になる見通しだ。
参加者制度は、欧米の「プライマリーディーラー制度」を参考に、特別参加者に対し、1)国債の応札・落札、国債市場の流動性維持・向上などの責任を負う、2)競争入札における平均落札価格での取得希望額を応募する非競争入札に参加できる、3)国債発行年限の設定・調整などについて当局との意見交換に参画する、などを義務付けることを主軸に制度の枠組みを固める。
現行制度では、約1300社の金融機関からなるシンジケート団が国債発行量の一部を固定シェアで引き受けている。同省は、新制度の導入にともない、基本的に10年債はシ団が引き受け、10年債以外の年限の国債から徐々に新制度による入札を実施。シ団の固定シェア引き受け比率(現在20%)をさらに段階的に引き下げ、新制度が軌道に乗った段階で廃止する方針だ。
残高が450兆円(今年度末)にのぼる既発国債の管理については、参加者制度の導入にあわせて、複数銘柄の既発国債の同時入札・追加発行や、流動性が少なくなった国債銘柄の買入消却なども行う。このほか来年度から債務分析システムによる各種リスクの定量的分析の強化、発行計画などへの活用を実施するほか、05年度から金利変動リスク管理のためのスワップ取引も行う。
また、国債管理体制の強化の一環として、参加者制度の導入に合わせて、民間人の意見を聞くための「日本版アドバイザリ−・コミッティー(仮称)」を設置。現行の国債市場懇談会や国債投資家懇談会から移行させる。このほか、国債担当審議官や「市場分析官」の新設のほか、国債企画課・国債業務課の二課体制化も来年度に実施する。公的債務全体の現状や政策を見ることができる「債務管理レポート(仮称)」も年度前半に発行する。
http://www.bloomberg.co.jp/news/mof.html?s=AP826aiSjkkqKX43g