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天然資源が豊富な日本の大陸棚の限界画定のため、日本鉄鋼連盟、石油鉱業連盟、日本土木工業協会など海洋開発関連の民間10団体が日本政府の要請で調査会社を設立し、04年4月から調査を開始することが24日、明らかになった。大陸棚は鉱物資源を自国の資源として開発が可能で、限界画定の行方は、世界の注目を集めている。調査会社は、国連への大陸棚の限界延長の申請期限の09年に向けて、大陸棚の地形・地質の調査を行う。
日本の大陸棚調査は04年度予算の概算要求で、国家プロジェクトと位置づけられ、国土交通省など3省が104億円の調査費を計上している。これを活用して、官民一体の本格調査を実施する。
国連海洋法条約によると、各国の大陸棚は沿岸国の排他的経済水域の200カイリまでとなっているが、「海底の地形・地質が一定条件を満たす場合、沿岸国は大陸棚の外側の限界を延長させることが可能」という。限界延長には、大陸棚の地形・地質の詳細な測量データを09年5月までに国連に提出する必要がある。
政府は02年6月に国土交通省、経済産業省、外務省など関係省庁が連絡会議を設け、国連への延長申請に向けた事前調査を開始したが、「09年までに必要なデータをそろえるには、民間企業のノウハウが不可欠」(政府関係者)と判断。日本経団連を通じて、石油などの資源開発で実績のある業界団体や研究機関が調査会社を設立することになった。
調査会社は、石油開発会社で組織する石油鉱業連盟や海洋土木の技術的蓄積を持つ日本鉄鋼連盟などのノウハウを生かしながら、04年度に地殻構造探査に着手。05年度以降、本格調査を行い、09年までに調査結果をまとめる。日本の大陸棚には、天然ガスがシャーベット状に固まったメタンハイドレートのほか、マンガン、コバルトなどの鉱物資源が存在することが確認されている。
政府によると、現時点では、日本は太平洋の南鳥島、沖ノ鳥島周辺などの200カイリを超える九つの海域で、大陸棚を確保できる可能性があるという。これらが国連で認められた場合、日本は周辺海域で国土面積の約1.7倍を日本の大陸棚とすることができる。【川口雅浩】
大陸棚画定調査 02年5月、扇千景国土交通相(当時)が200カイリを超えて認められる大陸棚の画定に必要な調査の必要性を閣僚懇談会で報告。関係省庁連絡会議が発足した。03年7月に小泉純一郎首相が参院予算委で調査を明言。日本経団連は11月から関係業界団体による調査連絡会を設けた。大陸棚延長はロシアが01年に初めて申請したが、データ不足で却下された。認可には詳細なデータが必要とされる。
[2003-11-25-03:00]
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200311/25/20031125k0000m020106000c.html