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東京三菱が熱視線…足利銀買い取り合戦へ
破綻処理−強固な営業基盤、価格次第で絶好の“草刈り場”
http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_12/1t2003120120.html
1日に一時国有化された足利銀行の受け皿をめぐり、大手銀行や外資系ファンドが買収を検討し始めた。足利銀には栃木県を中心とした強固な営業基盤があり、買収価格によっては魅力的な案件であるからだ。受け皿候補は、足利銀の筆頭株主で経営基盤の拡大が課題とされる東京三菱銀行や、旧日本長期信用銀行(現・新生銀行)の買収で大もうけした米投資会 社のリップルウッド・ホールディングスなど。草刈り場の足利銀をめぐる争奪戦が過熱しそうだ。
政府はこの日、足利銀の株式をゼロ円で取得し、一時国有化した。今後、新経営陣を選定して旧経営陣の責任を追及するとともに、1兆円を超える公的資金で預金保護や不良債権の整理を実施。1年以内にも譲渡先の選定に入る見通しだ。
金融界では早くも、足利銀を買収し、経営基盤の受け皿となる銀行のサヤ当てが始まっている。足利銀は栃木県内の融資シェアが4割を超える圧倒的なトップバンク。
「リップルウッドが旧長銀を再生させて1兆円を超える上場益を得ようとしているように、足利銀も価格次第で金の成る木になる可能性がある」(大手銀幹部)という思惑があるからだ。
買収に積極的とされるのが、足利銀の持ち株会社のあしぎんフィナンシャルグループ株の3.4%を保有する筆頭株主である東京三菱銀。足利銀に対する経営不安が高まった先月20日ごろには、1000億円の資金繰り支援も実施している。
ある金融アナリストは「東京三菱は他のメガバンクに比べ、財務体質の良さで際立っているが、規模の面では見劣りするし、リテール強化という大目標も掲げている。足利銀の受け皿となることへの関心は高いはずだ」と解説する。
旧長銀買い取りで成功を収めたリップルウッドも有力候補。「リップルウッドは銀行再生に自信を持っている。新たな投資先として足利銀も候補に入ってくるだろう」(金融アナリスト)との見方は多い。
旧東京相和銀行(現・東京スター銀行)を買収した米ローンスターも、「地方金融機関への投資に積極的」( 同)との評判がもっぱらだ。
ただ、地銀の足利銀は旧長銀などと比べ、経営規模がはるかに小さく、再生後の売却で得られる利益も限定的である。
このため、外資系投資ファンドは相当な安値での買い取り、新生銀行同様、不振企業に対する融資を次々と引き上げるドライな経営に徹する可能性が高い。
「栃木県経済への影響も考えれば、金融庁は東京三菱銀に買い取ってもらいたいのでは」(中堅証券)との観測もある。
全国銀行協会の会長行である東京三菱銀行は、次期会長行の三井住友銀行や全国地方銀行会長行の横浜銀行などとともに、近く選定される足利銀の新経営陣を派遣するとみられる。
国内外の金融機関と金融庁の思惑を絡めた争奪戦が熱を帯びそうだ。
ZAKZAK 2003/12/01