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財務省は、公的年金の給付額を来年度に一律4%削減する方針を決め、厚生労働省と折衝に入った。物価変動に消費支出の動向も加味し、「消費水準」に連動して給付水準を変える新たなスライド制度を提案している。ただ、厚労省は一律の削減に強く反対しており、折衝は難航しそうだ。
年金の給付水準は、5年に1度の制度改正で決められる。これとは別に、前年の消費者物価指数の変動によって給付額を増減させる「物価スライド」の仕組みもある。ただ、物価下落に合わせて引き下げられたのは昨年の0・9%分だけで、1999年―2001年の物価下落分(計1・7%)の引き下げは見送られている。
財務省は来年度、今年の下落見通しの0・4%を加え、2・1%分の物価スライドの実施(引き下げ)を求めてきた。しかし、来年の制度改正を機にさらに給付抑制を強化し、消費水準をもとに給付額を変動させる「消費水準スライド」制度の適用を求めることにした。
具体的な指標としては、総務省が家計調査に基づいて出す消費水準指数に、消費者物価指数を加えて算出する「全世帯の消費水準」を使う。
全世帯の消費の水準は2002年までの5年間で計4・7%下落している。財務省はここから昨年の物価スライド実現分0・9%を考慮し、来年度は4%程度の下げを求める。実現すると、厚生年金のモデル世帯(加入期間40年、妻は専業主婦)の1か月の受給額(23万6000円)は9400円程度減る。
厚労省は年金改革案のなかで、物価スライドに代わって、労働力人口の減少などに合わせて給付を抑制する「マクロ経済スライド」の導入を提案している。しかし、財務省は「この方式では『団塊の世代』が年金受給者になって、労働力人口が減少するまで給付の本格調整が始まらない」と批判している。
(2003/12/2/03:11 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20031202i301.htm