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日本道路公団など道路関係4公団について、国土交通省が準備している民営化法案の概要が明らかになった。道路の建設や管理を行う新会社と、道路を保有して債務返済を担う法人(保有機構)に「上下分離」したうえで、当初15年程度は新会社が機構へ支払うリース料を低く設定。高速道路の建設原資に多く回るようにする。民営化推進委員会が求めた借金返済を優先する仕組みを退け、これまで通り建設を優先する内容だ。
国交省は今月末にも開かれる政府・与党連絡会議や来月初旬の推進委に複数の案を提示し、政治決着の形をとる。今回明らかになったのは、このうち国交省が「本命」としている案。道路建設を重視する与党の意向に配慮したものだ。
それによると、組織上は推進委の意見書通り、新会社と機構に上下分離する。新会社は道路の建設、維持、管理のほか通行料の収受を担当。機構は新会社に道路を貸し、リース料を得て債務返済に回す。
しかし、意見書のうち(1)4公団の約40兆円の債務は40年間で元利均等で返済(2)新会社は10年後をめどに道路資産を買い取る(3)新会社は早期に上場――など、無駄な道路建設を抑制するために求めた仕組みは採用していない。
代わりに、債務返済期間は50年に延長。当初15年はリース料を意図的に低く抑え、借金返済に回す分を減らし、建設費を多めに捻出(ねんしゅつ)する。
ただ、単純に新会社に利益がたまる形にすると法人税が大きくなる。このため、料金収入のうち建設費相当分は機構の取り分として課税されないようにし、新会社は徴収を代行する形をとる。その上で、新たな道路は機構と新会社が契約を結んで造る仕組みとし、高速道路整備計画(9342キロ)の完成を目指す。
地域分割では、首都高速、阪神高速、本州四国連絡橋の各公団を別々に民営化。最大の日本道路公団は東西2社に分割する方向だが、高速道整備に地域差が出ないよう分割に反対する意見も残っている。
国交省が提示する他の案の中には、推進委の意見書をできるだけ反映させたものも含まれるが、採用される可能性は極めて低いとみられる。
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◆国交省の「本命案」と民営化推進委の意見書との相違点
国交省案 推進委の意見書
【債務返済】50年以内。当初は少なめ 約40年間の元利均等返済
【組織形態】機構が債務完済まで存続 10年後をめどに新会社と機構を一体化
【道路建設】機構が新会社に建設委託 新会社が自主的に建設
【株式上場】時期などは明記せず 早期の上場を目指す
【本四公団】独立して民営化 他の新会社と統合し民営化 (11/23 06:00)