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保有する保養施設などを破格の安値で「投げ売り」し、批判を浴びている厚生労働省所管の特殊法人「雇用・能力開発機構」のリストラ計画案が22日、明らかになった。
「05年度末までにすべてを譲渡(売却)または廃止する」と保有施設の全廃方針を打ち出し、職員についても08年3月末までに600人削減すると明記した。利用者のアンケート調査で8割以上の評価が得られない業務は廃止を検討するとの評価基準も盛り込み、「官業体質」からの脱却を目指している。
リストラ案は、同機構が04年3月に独立行政法人に移行するのに伴って作成された。02年度に610億4789万円に上った経費を、08年3月末までに15%以上削減することを目標に据え(1)職員4540人を4年で3940人まで削減(2)譲渡先の見つからない保有施設は取り壊す――との具体策を盛り込んだ。
同機構は、労働者の能力開発などを担当する特殊法人。前身の旧雇用能力開発事業団が全国2070カ所に建設し、慢性的な赤字状態になっている保養施設やホールについて、99年秋から地方自治体などへの譲渡を進めてきた。しかし、譲渡先は容易に見つからず、埼玉県川越市の「川越武道館」(建設費2880万円)を1050円で売却するなどして批判を招いてきた。現在107カ所が残っている。
リストラ案は「原則譲渡」との従来方針を、「譲渡または廃止」に変更。年限を切って全廃する方針を示したが、厚労省は「公共施設として残る」との観点から、譲渡を優先させる意向だ。このため、価格交渉で行き詰まった際には「投げ売り」が繰り返されそうだ。
リストラ案は今月末の特殊法人改革の参与会議で、来年4月以降に独立行政法人化される日本育英会、労働福祉事業団、都市基盤整備公団などの再建計画の「ひな型」として提示される。【平元英治】
[毎日新聞11月23日] ( 2003-11-23-03:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20031123k0000m010091000c.html