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日本銀行は21日、11月の金融経済月報で、景気の現状判断を「緩やかに回復しつつある」とし、10月の「緩やかな景気回復への基盤が整いつつある」から表現を引き上げた。景気が回復している、との現状判断を日銀が示したのは、01年2月以来2年9カ月ぶり。政府が20日示した「持ち直している」との判断に続き、日銀も事実上、景気の底離れを宣言した。
米国など海外経済の回復を背景に輸出が増加し、設備投資も緩やかな回復が続いていることに加え、鉱工業生産が横ばいから増加に転じたことが判断の根拠。福井俊彦総裁は会見で「生産の増加が明確に確認でき、前向きの循環が実際に働き始めている」と述べた。
ただ先行きについては、過剰債務などの構造問題が残っていることから「回復のテンポは緩やかなものにとどまる」とした。金融面でも、今週に入って日経平均株価が1万円を割り込み、円相場も一時1ドル=107円台後半と3年ぶりの円高水準をつけたことで、「やや不安定な動きを示している」と指摘。福井総裁も「注意深く見ていく必要がある」との認識を示した。
日銀は02年3月に20カ月ぶりに現状判断を上方修正した後、02年7月まで5カ月連続で現状判断を引き上げ、「ほぼ下げ止まっている」としていた。だがその後、不良債権処理の加速や株安、イラク戦争、新型肺炎SARSなどの影響で景気の不透明感が強まり、今年6月まで据え置きや下方修正が続いて、景気の底離れを認めるには至っていなかった。
日銀は10月の金融政策決定会合で、景気の現状判断について、前月比の修正方向ではなく、年2回公表している「経済・物価の将来展望とリスク評価(展望リポート)」の標準シナリオが実現しているかどうかを重視する方針を決めている。現時点では、「来年度を通じて回復が続く」とした10月時点の標準シナリオに「おおむね沿って経済が動き始めている」(福井総裁)と判断した。
(11/21 19:24)
http://www.asahi.com/business/update/1121/114.html