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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu58.htm
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「ファンドとゲーム」 ポール・クルーグマン
投信業界の不祥事が相次ぐアメリカ
2003年11月20日 木曜日
◆米下院、投信改革法案を賛成多数で可決
[ワシントン 19日 ロイター] 米下院は、投信信託業界の改革法案を賛成多数で可決した。投信業界の不祥事が相次いで報じられるなか、共和・民主両党のほとんどの議員の支持が集まり、418対2の大差で可決された。
投信会社内部の者による自社投信の短期売買や、日々の価格が通常決まる米東部時間午後4時以降の投資家による売買を禁じることなどが盛り込まれている。
上院ではまだ審議もされておらず、法制化されるのは早くても来年になる見通し。証券取引委員会(SEC)も投信改革に向けた規制を検討している。(ロイター)
[11月20日9時52分更新]
◆投信の時間外規制強化へ 米SEC、不正取引で
【ワシントン18日共同】米国の投資信託不正取引問題をめぐり、監督当局や議会による規制強化の動きが本格化してきた。ドナルドソン証券取引委員会(SEC)委員長は18日の上院証言で、投信の時間外取引や裁定取引の規制強化を検討していることを明らかにした。議会でも独自に罰則強化が議論されている。
また、スノー米財務長官とグリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は同日、議会に連名で書簡を送り、不正への厳正処罰を求めると同時に、新たな規制策が投資家の負担増とならないよう要請した。
米国では老後資金などの運用先として投信が一般的で、5400万世帯以上が利用し資金総額は7兆ドル(約760兆円)以上とされる。相次ぐ投信の不正問題が株価の下落要因となる一方で、SECの対応の遅れにも批判が高まっている。(共同通信)
[11月19日10時7分更新]
◆Funds and Games Paul Krugman The New York Times, 11.18.03
http://www.pkarchive.org/column/111803.html
◆ファンドとゲーム ポール・クルーグマン ニューヨークタイムス 11月18日
You're selling your house, and your real estate agent claims that he's representing your interests.But he sells the property at less than fair value to a friend, who resells it at a substantial profit, on which the agent receives a kickback.You complain to the county attorney.But he gets big campaign contributions from the agent, so he pays no attention.
あなたとあなたの家は、関心を表わしているという不動産仲介人のクレームを売っています。しかし、彼は財産を売ります、で、友達(この人は本質的な利益(代理人はその上でリベートを受け取る)でそれを転売する)への公正価格未満で。郡検事に苦情を言います。しかし、彼は代理人から大きな売買手数料を得ます。したがって、彼は注意を払いません。
That, in essence, is the story of the growing mutual fund scandal.On any given day, the losses to each individual investor were small which is why the scandal took so long to become visible.But if you steal a little bit of money every day from 95 million investors, the sums add up.Arthur Levitt, the former Securities and Exchange Commission chairman, calls the mutual fund story "the worst scandal we've seen in 50 years" and no, he's not excluding Enron and WorldCom.Meanwhile, federal regulators, having allowed the scandal to fester, are doing their best to let the villains get off lightly.
その本質は、成長型投資信託スキャンダルの話です。所定の日に、各一般投資家にとって損失は小さかった、それは、なぜスキャンダルが目に見えるようになるのにそれほど長くかかったかです。しかし、あなたが毎日、9500万人の投資者からごく少しの金銭を奪えば、合計は巨額になります。アーサー・レビット(元証券取引委員会の議長)は投資信託物語を「私たちが50年で見た最悪のスキャンダル」と呼びます。また、彼はエンロンとワールドコムを除外していません。その間に、スキャンダルが膿むことを可能にしたSECは、悪漢を刑罰を軽くさせるために最善を尽くしています。
Unlike the cheating real estate agent, mutual funds can't set prices arbitrarily.Once a day, just after U.S. markets close, they must set the prices of their shares based on the market prices of the stocks they own.But this, it turns out, still leaves plenty of room for cheating.
不正直な不動産仲介人と異なり、投資信託は価格を任意に設定することができません。一日に一度、米国の市場が閉じた直後に、それらは、それらが所有するストックの市場価格に基づいたシェアの価格を設定するに違いありません。しかし、欺くことにこれがまだ多くの余地を残すと判明します。
One method is the illegal practice of late trading:managers let favored clients buy shares after hours.The trick is that on some days, late-breaking news clearly points to higher share prices tomorrow.Someone who is allowed to buy on that news, at prices set earlier in the day, is pretty much assured of a profit.This profit comes at the expense of ordinary investors, who have in effect had part of their assets sold off at bargain prices.
1つの方法は遅い取引の不法な実行です: マネージャーは恵まれたクライアントに時間の後に株を買わせます。策略は、数日に、臨時のニュースが明日、より高い株価を明白に指すということです。そのニュース上で買うことを認められる人は、その日の初めに設定された価格で、ほとんど利益を確信します。この利益は、普通の投資者(彼らはそれらの資産の効力に持たれていた部分で特価で離れて売った)を犠牲にして来ます。
Another practice takes advantage of "stale prices" on foreign stocks.Suppose that a mutual fund owns Japanese stocks.When it values its own shares at 4 p.m., it uses the closing prices from Tokyo, 14 hours earlier.Yet a lot may have happened since then.If the news is favorable for Japanese stocks, a mutual fund that holds a lot of those stocks will be underpriced, offering a quick profit opportunity for someone who buys shares in the fund today and unloads those shares tomorrow.This isn't illegal, but a mutual fund that cared about protecting its investors would have rules against such rapid-fire deals.Indeed, many funds do have such rules but they have been enforced only for the little people.
別の実行は外国のストック上で「古くなった価格」を利用します。投資信託が日本の株を所有すると仮定してください。それ自身のシェアを午後4時と評価する場合、それは14時間前に東京からの終値を使用します。非常に、その時以来起こったかもしれません。ニュースが日本のストックに好都合な場合、投資信託(多くのそれらのストックを保有する)の価格は、今日の資金中の株を買い、明日それらの株から負荷を軽くする人のために迅速な利益獲得機会を提示して下げられるでしょう。これは不法ではありません。しかし、その投資者の保護に関心があった投資信託は、そのような速い取り引きに対する規則を持つでしょう。確かに、多くの資金がそのような規則を持っています。しかし、それらは小市民のためにのみ強化されました。
In some cases fund managers traded for their own personal gain.In other cases hedge funds, which represent small numbers of wealthy investors, were allowed to enrich themselves.In return, it seems, they found ways to reward the managers.You make us rich, we'll make you rich, and the middle-class investors who trusted us with their money will never know what happened.
ある場合には、ファンド・マネージャが自分の個人の利得を売りました。他の事件ヘッジファンド(それらは少数の裕福な投資者を表わす)では、それら自身を豊かにすることを認められました。代わりに、それは見えます、それらは、マネージャーに報いる方法を見つけました。あなたは私たちを裕福にします。私たちはあなたを裕福にするでしょう。また、彼らのお金を私たちに任せた中流の投資者は、何が起こったか知らないでしょう。
And there's probably more.During last year's corporate scandals, each major company that came under the spotlight turned out to have engaged in some original scams.By analogy, it's a good guess that the mutual fund industry was cheating its clients in other ways that haven't yet come to light.Stay tuned.
そして、そこで、恐らくもっと持っています。昨年の企業スキャンダル中に、スポットライトの下に入った個々の主な会社は、いくつかのオリジナルの詐欺に従事したことが判明しました。類似によって、投資信託産業がしていない他の方法でその客をまだ欺いていたことはよい推測です、明るみに出ます。規則は変わりました。
Oh, and about that corrupt county attorney:last year it seemed, for a while, that corporate scandals and the obvious efforts by the administration and some members of Congress to head off any close scrutiny of executive evildoers would become a major political issue.But the threat was deftly parried:a few perp walks created the appearance of reform, a new S.E.C. chairman replaced the lamentable Harvey Pitt, and then we were in effect told to stop worrying about corporate malfeasance and focus on the imminent threat from Saddam's W.M.D.
おお、そしてその汚れた郡検事に関して: 昨年、それは、しばらくの間その企業スキャンダル、および代表取締役悪人のどんな綿密な調査もさえぎる政府および何人かの国会議員による明白な努力に見えました、主な政治問題になるでしょう。しかし、その脅威は軽妙に回避されました。わずかな歩の改革の外観を作成しました、新しいS.E.C.議長は悲しむべきハーヴェイ・ピットに代わりました。次に、私たちは有効でした、企業悪事について心配することをやめて、かつサダムの大量破壊兵器.からの切迫した脅威に注目するように命じた。
Now history is repeating itself.The S.E.C. ignored warnings about mutual fund abuses, and had to be forced into action by Eliot Spitzer, the New York attorney general.Having finally brought a fraud suit against Putnam Investments, the S.E.C. was in a position to set a standard for future prosecutions;sure enough, it quickly settled on terms that amount to a gentle slap on the wrist.William Galvin, secretary of the commonwealth of Massachusetts who is investigating Putnam, which is based in Boston summed it up:"They're not interested in exposing wrongdoing;they're interested in giving comfort to the industry."
今、歴史は繰り返しています。 S.E.C.は、投資信託乱用に関する警告を無視し、エリオット・スピリチュア、ニューヨークの司法長官によって実行へ強要されなければなりませんでした。パトナム投資に対する不正行為の訴訟を最後にもたらして、S.E.C.は、将来の遂行のために標準を定めることができる立場にありました; 確かに、それは、温和な軽い非難になる用語上で速く落ち着きました。ウィリアム・ガルビン(パトナムを調査しているマサチューセッツの国家の秘書)、どれがボストンにベースを置くかは、次のものを上へそれを合計しました。「それらは悪事の露出に興味を持ちません; それらは産業に安心を与えることに興味を持っています。」
I wonder what they'll use to distract us this time?
私は、今回私たちを変えるためにそれらが何を使うだろうかと疑います。
(私のコメント)
ニュースでは大きく報じてはいませんが、アメリカの投資信託の不正運用に対する批判が高まっている。日本の株価の動きにも大きく関係する話なのに、日本の関係者の関心が薄いのはどうしてだろう。つまりアメリカのファンドマネージャーは日米間の14時間の時差を利用して、株価に影響があるニュースがあったときに、午後4時の取引終了後も日本の株を売買して個人の利益を稼いでいたのだ。
アメリカの金融業界が英語のできる竹中金担当大臣にこだわるのも、インサイダー情報を早く流してもらうためだろう。何しろ運用資金が760兆円もの巨額資金をアメリカのファンドマネージャーは運用している。利益は僅かでも巨額な資金を動かせば金額は大きなものになる。
そのためには日本の株式市場がクラッシュしては元も子もない。だからアメリカの金融業界は日本の金融業会を支配下において、時差を利用した資金で稼ぎ続けることを発明した。同じことは日本もやろうと思えば出来る。日本の取引時間終了後に大きく株を上げるニュースが出た場合、日本のファンドマネージャーはアメリカやEUの市場でマネージャー個人の利益を稼ぐことが出来る。
翌日の開場時間までに残高を合わせておけばいいのだから、本来は客に行くべき利益を個人が横取りしたことになる。投資信託が株のように24時間売買が出来るようになれば問題は起きない。しかしファンドマネージャーは24時間働くには無理だから締め切りを設けているのだろう。アメリカではファンドはファンドマネージャー個人の能力で運用されているのが多いから、ファンドの24時間売買は難しいのだろう。
さらには客に対してもファンドの時間外売買を持ちかけていたことが発覚し、法律でファンドの時間外売買を禁止するようだ。このような証券業界内部の不正はなかなか表には出てこない。日本でも伝票の付け替えなどで証券会社は客をカモにして巨額の利益を得ていた。
例えば日経平均が20%も30%も上がっているのに、投資信託の配当は6%などというひどいことが続いていた。その差の十数パーセントは伝票の付け替えで証券会社の自己売買の利益として横取りされてきたのだ。つまり利益の出た売買は自己売買に伝票を付け替え、損した売買はファンドの売買に伝票を付け替えてしまうのだ。
日本はバブルの崩壊で証券業界の不正が次々に明るみに出ました。株が上がっている時は、不正行為の発覚は出にくいが、下げると誤魔化しが効かなくなって一斉に不正が発覚する。ちょうどアメリカがその時期が来ている。エンロンやワールドコムはほんの先駆けに過ぎない。おそらくこれからも次々と不正が発覚し株価の足を引っ張ることだろう。ポール・クルーグマンはこの事を指摘している。