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220号 (2003年11月12日号)
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《増田俊男が相場を斬る》 月刊「力の意志」に連載中!
すべてはアメリカ中心
私は小泉政権はマーケットにとってマイナス要因と言ってきた。第二次小泉内閣が発足したら日本の株価は一旦下がるが、それは一時的なもの。小泉政権は政治・経済においてアメリカ追従の典型だから、存在することに意義があるだけで、実際に日本経済に影響するのはアメリカの政治・経済であると言い続けてきた。日本の金融・財政政策はすべてアメリカ経済に方向を合わせているから、逆に日本の経済政策からアメリカ経済が日本に何を求めているかが分かる。
日本の為替介入は対日輸出量を増すため徐々に円高になることを希望しているからであり、日銀が金融緩和を従来通りにしたことは、アメリカ資本市場がジャパンマネーを今なお必要としているからである。アメリカ経済最優先が竹中経済・金融政策の基本である。
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これからの日経平均は証券会社の繋ぎ相場
私は「11月から日本株は上昇期に入るが、一時的に下げがあり、やがて本格上昇に転じる」と言ってきた(目からウロコの懇親会、WFS、先見社長会等)。私も多少関係したヘッジファンド群は5月から一日数千億円単位で日本株を買い越してきたが、日経平均が11000円台を回復したあたりで利益確定(30%以上)で売り越しに転じた。利益確定後の資金は株式市場から商品市場へ移動しているから東証の出来高も減ってきた。
私の言う「一時的下げ」とは彼らの資金が商品市場へ移動している期間であり、「本格的上げ」とは彼らの資金が今後商品市場で利益確定しながら徐々に株式市場へ戻ってくることを意味する。
今後もし日本の証券会社の努力にも関わらず個人投資家が株式市場に十分参入しないようなことになると、「一時的下げ」は「中期的下げ」になるばかりか、ヘッジファンドの株式市場帰還が鈍くなり本格的上げ相場の時期が遅れる。今後の日本の株式市場は個人投資家参入にかかっていると言える
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アメリカのジレンマ
11月5日現在のアメリカの景況感(CNN/ギャラップ社調査)は10月末の37%から53%と明るさを増している。
製造業は在庫調整が進み、設備投資、増産と順調な伸びを見せているが、失業率は依然として6.0%の高水準。第三四半期(7−9月)の年率換算のGDP7.2%の経済成長はブッシュが配った減税小切手の下駄を履いたものだから、素足の第四四半期は4%台に落ちるだろう。
アメリカの中東政策が泥沼化しているため軍事予算は未曾有の増額で財政赤字は5000億ドル突破の史上最悪。アメリカのリスクは世界が日本のように「素直に」イラク復興資金をアメリカの主権下のままで出すかどうかにかかっている。アメリカ企業は今イラクでスタンバイ状態、口を開けて世界資金を待っている。アメリカ経済を救うのは最早日本の資金(金融)ではなく「仕事」である。「小泉呼び水」(ブッシュへの手土産15億ドルとやがて100億ドルか?)で世界(ヨーロッパ等)の井戸水を汲みだせなかったアメリカのリスクは大きい。反米政権になるかも知れないが早くイラクで総選挙を実施して、現在の暫定政権を国連管理下におけば世界中から資金が集まるのだが。
とはいえ、「真珠湾攻撃」(イスラエルに対するスカッドミサイル攻撃など)を待っているアメリカには軍を引くことも出来ない。
今後ブッシュ再選が確実になる来年の夏までは、中東の利権を「濡れ手で粟」にしようとするヨーロッパとアメリカのシーソーゲームが続くだろう。
2004年1月24日(土)、「目からウロコ、新春大会」で2004年の世界を直言します。この日は是非空けておいてください。ニューヨーク、パリ、チューリッヒ、ミュンヘン、モスクワ、メルボルン、香港、シンガポール、等々世界中から休養に来ているVIPをハワイで直撃しています。「もう2004年は決まった」と言っていいでしょう。
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発信者 : 増田俊男
(時事評論家、国際金融スペシャリスト)
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