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電力会社で組織する電気事業連合会は11日、使用済み核燃料の再処理など原子力発電の後処理(バックエンド)費用が総額18兆9000億円に達する、との試算を初めてまとめた。経済産業相の諮問機関である総合資源エネルギー調査会の電気事業分科会小委員会で公表した。電力業界は今後、後処理費用の負担を利用者や新規参入業者に求めていく方針で、今回の試算公表はそのたたき台となる。後処理費用とその負担を巡り、政府と業界との議論が本格化することになる。
政府と電力業界は、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、発電に使う核燃料サイクルを推進している。試算では、青森県六ケ所村で建設中の再処理工場が06年から40年間操業すると想定。それらの関連施設の廃止、排出された放射性廃棄物の処分費まで積み上げた。
内訳は、再処理工場の操業費9兆4000億円、高レベル放射性廃棄物を地下に埋める処分費2兆5000億円、使用済み核燃料の保管費用1兆9000億円など。
原発は現在、全国に52基ある。18兆9000億円の後処理費用を1キロワット時あたりに換算すると、1円53銭になる。後処理費用のうち半分程度はすでに、電気料金で徴収する制度が導入され、積み立てが始まっている。
政府は99年、原発の発電コストが1キロワット時あたり5円90銭との試算を公表している。これには廃炉費用などは含まれるものの、後処理全体は入っていなかった。今回の試算を織り込んで発電コストを計算すると、天然ガス火力(6円40銭)や石炭火力(6円50銭)と「同等水準になる」(電力関係者)という。
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【後処理(バックエンド)費用】 原子力発電に必要な費用のうち、使用済み核燃料を一時的に保管する費用、再処理してプルトニウムを取り出す費用、一連の作業で出てくる放射性廃棄物を地中に埋める処分費用など、事後にかかるもの。日本では、核燃料サイクルにかかる費用のほとんどにあたる。
[11/11 13:40]
http://www.asahi.com/business/update/1111/089.html