現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産31 > 540.html ★阿修羅♪ |
|
ロイヤル・アホールド、再建へ50億ユーロ調達
―2005年末めどに格付け回復 (日経流通}
【ロンドン=野沢正憲】不正会計事件を起こした世界三位の小売業、ロイヤル・アホールド(オランダ)は三カ年経営再建計画をまとめた。増資と事業売却により少なくとも50億ユーロ(約6200億円)の資金を調達。100億ユーロ(約1兆2000億円)超の純負債を圧縮し、2005年までに投資格付けを回復させる。財務体質改善にメドをつけ、不正発覚以降、落ち込む本業のテコ入れに集中する。
増資は25億〜30億ユーロの規模で、金融機関団が引き受ける見通し。26日に開く株主総会せ提案する。同社は2002年12月期、事業評価損による大幅な赤字を計上し、株主資本が目減りしていた。金融機関団は運転資金の確保へ向け、オランダと米国のスーパー向けの新融資枠を設定して支援する。
事業売却は2005年末までに最低25億ユーロ分を実施。アジア、中南米からの撤退を進めているが、他地域でも国内一位〜二位のシェアを取れないような事業は撤退の対象とする。これに伴いスペインで展開しているスーパーを売却する。同社は「年内に純負債額を100億ユーロ未満に減らす」としている。
小売部門では今後三年間で米スーパーの仕入れの一本化や店舗経営の改革、さらに設備投資の絞り込みを実施。2006年には年間8億ユーロの経費を節約できる体制を整える。このほかに再建計画には、不正会計事件の反省から、企業統治を強化する組織整備も盛り込んだ。
ただ事業リストラの焦点は、不正会計の中心だった米子会社USフードサービスの建て直しとなりそうだ。米食品卸業界二位の同社は、不正発覚後、「取引先による仕入れ価格の値上げや支払期間の短縮」(モベル最高経営責任者=CEO)などの問題に直面、上半期は営業赤字に転落した。
こうした取引条件の再交渉や仕入れ体制の見直し、販売情報システムの整備、さらに品揃えの多様化などを通じて収益の底上げを図る。失った取引先の信頼回復に全力を挙げる方針だが、同社の再建の正否がグループの命運を握りそうだ。
再建策と同時に公表した2003年度上半期決算は、のれん代償却・一時損失を除く営業利益が6億7000万ユーロと前年同期に比べて48%減。売上高は同11%減の302億ユーロだった。