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(回答先: 粉飾決算でヘルスサウス元会長起訴＝企業会計改革法を適用−米司法省（時事通信） 投稿者 シジミ 日時 2003 年 11 月 05 日 12:55:47)
http://www.mainichi.co.jp/life/money/de/021125.html
米企業の不正会計問題 「改革法」で規制強化図る（毎日新聞）
◇再発防止体制、道半ば
ブッシュ米大統領は３０日、粉飾決算など企業の不正を防止するための「企業会計改革法案」に署名し、同法は成立した。不正に関与した経営者への量刑を大幅に拡大するなど乱脈経営抑止のための規制強化が特徴。米長距離通信大手、ワールドコムの巨額粉飾事件を機に企業経営・会計への不信が広がり、株価急落を招いたことから、米議会もホワイトハウスと協調し「超党派」で早期成立にこぎつけた。（０２年７月３１日朝刊）
昨年１２月破たんしたエネルギー販売大手、エンロンの巨額簿外債務事件を発端に、今夏のワールドコムの粉飾・倒産で米企業の不正会計問題は頂点に達した。一時は衝撃の大きさから「会計テロ」と呼ばれ、世界の市場を動揺させたが、「企業会計改革法」成立をはじめブッシュ政権と議会の国をあげての対応によって、表向きは沈静化したかに見える。
「不正経営者は牢獄（ろうごく）へ」（ブッシュ大統領）の号令の下、米証券取引委員会（ＳＥＣ）や司法省は７月以降、粉飾を主導したとされるエンロンやワールドコムの元最高財務責任者（ＣＦＯ）をはじめ２００人近くを刑事訴追した。一方で、ＳＥＣは、虚偽があれば、刑事・民事訴追することを前提に、売上高１２億ドル以上の主要企業７００社の最高経営責任者（ＣＥＯ）とＣＦＯ全員に、自社の業績発表の正確性を保証させる「決算宣誓書」の提出を命令した。
企業会計改革法が、粉飾決算やインサイダー取引をはたらいた経営者の量刑を５倍（最長禁固２０〜２５年）に厳しくしたこともあり、投資家の信頼も一定程度回復し、ワールドコム破たん直後の７月下旬に７７００ドル台に下落したダウ工業株３０種平均株価も現在は８８００ドル台に戻った。
しかし、ＩＴ（情報技術）バブルの「根拠なき熱狂」を背景にした不正会計問題のすそ野は広く、抜本的な再発防止体制作りは道半ばだ。ドル箱の投資銀行業務の収益確保を目的に粉飾を手助けしたり、不正を見過ごした大手証券会社や監査法人の責任追及や、ＳＥＣの監督体制の強化、企業の利益を過剰に表示する決算発表方法など会計制度自体の改革は、進んでいない。不正企業に有利な投資評価リポートを出し株価つり上げに協力したり、不正経営者らに未公開株を優先的に割り当てた問題で、シティ・グループやゴールドマン・サックスなど大手金融グループが軒並み調査を受けている。
また、監査法人を監督する監視機関の初代トップ、ウェブスター元米連邦捜査局（ＦＢＩ）長官が、詐欺で訴えられているベンチャー企業の監査委員を務めた経歴が発覚し、辞任に追いこまれた。ＳＥＣのピット委員長もウェブスター氏選任の不手際で辞職、後任選びも難航し、当局のトップ不在が続いている。
さらに決算発表では、投資や過去の事業拡大の失敗に伴う損失やリストラ費用などを「一時的要因」と除いて算出する「プロフォーマーベース」の会計方式が幅をきかしている。米ヤフーやＡＯＬタイムワーナーなども採用する公式に認められた方式だが、「投資家に誤解を与える」との批判が出ている。
こうした中、市場では「経営者や証券アナリストが、政府の規制強化と投資家の批判に委縮し、最も悲観的な決算見通しを好む傾向が強まり、景気に悪影響を与えている」（米国みずほ証券）と懸念する声もある。こうした後遺症も含め、余震は収まっていない。【ワシントン竹川正記】
（毎日新聞１１月２５日東京朝刊）
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。