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警視庁と検察が意欲を見せる道路公団捜査の行方【週刊メールジャーナル】
http://www.asyura2.com/0311/hasan31/msg/292.html
投稿者 荷電粒子 日時 2003 年 10 月 23 日 12:36:42:hlbym6ZH.OUDI

●警視庁と検察が意欲を見せる道路公団捜査の行方
(会員制経済情報誌『現代産業情報』10月15日より転載)

 藤井治芳・日本道路公団総裁の進退問題が話題になる中、道路公団改革を捜
査面から“後押し”しようとする捜査当局の動きが活発化している。

 巨大組織を改革しようと思えば、そこに巣食う構造的問題にメスを入れ、ウ
ミを出すことが必要である。

 それを政治力に求めたところで、道路公団のように政治と行政が複雑に絡み
合う長い歴史のある組織では、自縄自縛に陥って無理であり、従って捜査権力
の出番となる。

 検察も警察も、小泉純一郎政権が道路公団改革を「構造改革の目玉」にした
時から、この組織にどう切り込むかを虎視眈々と狙い、情報収集を開始してい
た。

 藤井総裁の更迭を機に盛り上がった世論をバックに、総選挙後の早い時期に
本格捜査に着手、「国策捜査」を展開する構えである。

 現段階で一歩先行しているのは警視庁である。捜査2課は、道路公団におけ
るサブコンの役割に注目、参考人聴取を開始している。

 「道路公団発注事業は、いずれも談合がつきものであり、それはかつて特捜
部が摘発したゼネコン疑惑と同じ構造を持つ。

 ゼネコンが政治家に依頼、意を汲んだ政治家が公団に口利きをして便宜を図
り、キックバックを受け取るというお馴染みの構図。

 ところが、建設不況の長期化で債権放棄を受けるゼネコンが続出する中、か
つてのようにゼネコンが政界工作の“主役”ではなくなってきた。

 それだけの余裕がない。そこでゼネコンの下請けながら、豊富な資金力で工
作資金を捻出できるサブコンが、受注工作において主要な役割を演じるように
なった」(捜査関係者)

 サブコンといえば、重機土木の大手として山崎建設(本社:東京都)や水谷
建設(本社:三重県)といったところが著名だが、警視庁の狙いは中堅どころ
にあるようだ。

 「政治家の口利きといっても、かつてのように大物政治家が道路公団に直接、
『天の声』を出すようなことはありません。

 政治家に近いコンサルタント会社がその役割を担う。事件化した業際研のよ
うなものですね。

 道路公団に最も力があると言われているのが親族に道路族大物がいる都内の
コンサル。

 ここと親しく、政界担当役員が入り浸っているという噂の京都の中堅サブコ
ンがターゲットになっているようです」(警視庁担当記者)

 業界関係者への聴取を通じ、道路公団幹部と政治家とコンサルとサブコンと
の関係を掌握している警視庁は、この中堅サブコンが大手ゼネコンの下請けと
して受注した工事を特定、解明作業に入っているという。

 その中堅サブコンとコンサルが、道路公団の“窓口”として利用したのは誰
か。名前が挙がっているのは、技術系ながら反藤井派の筆頭に挙げられていた
Tである。

 藤井氏とその周辺は、捜査当局への告発を前提に資料を作成しているといわ
れているが、道路公団理事を退任して大手ゼネコンに天下っているTに関する
資料が最も豊富だという。

 「意図的というのではなく、それだけTにきな臭い話が多かったということ。
サブコンだけじゃなく、発注権限を持つ社団法人にも影響力を行使、そちらの
問題も警視庁は関心を持っています」(道路公団関係者)

 一方、1年半前に「藤井メモ」で、青木幹雄議員の道路公団への圧力が話題
となり、これをもとに調査した民主党が斡旋利得処罰法違反容疑で、青木氏を
東京地検特捜部に告発したことがあった。

 「藤井メモ」とは、自分の選挙区に発注予定だった工事が入札延期になった
ことにハラを立てた青木氏が、道路公団幹部や国交省の役人をさんざん恫喝、
それを藤井氏が部下に命じて記録したもの。

 この告発は書類不備で受理には至らなかったものの、この時から特捜部は道
路公団に注目、直告2班に専任の検事を置いて情報収集にあたってきた。

 特捜部の捜査がどこに重点を置いたものになるかは不明ながら、警視庁と競
合する形で、あるいは合同捜査となる可能性も含みつつ、今後、両捜査当局が
この巨大組織に切り込んでいくのは間違いない。

【編集後記】

 景気の底打ち感が強まってきたという。マスメディア各紙の企業アンケート
では、経営者の景況感が急激に改善しているからだ。

 20日に開かれた日本銀行支店長会議でも、景気の持ち直しを示す報告が相
次いだという。

 だが、マスメディアの調査は大企業中心。日銀支店長報告も地元主要企業で
の感触が中心であり、地方間の格差も大きい。

 大企業では、輸出関連企業で回復感が強く、ここ10年来のリストラ効果と
あいまって景況感が改善しているが、中小零細企業では景気の底打ち感はほと
んど無い。

 メディア調査の対象になった大企業も、「景気が本格的な回復軌道に乗るの
は早くても来年度中」と考えている企業が6割以上という。

 330万人を超す失業者、いまだハッキリしない公的年金の将来、そんな中
で個人消費が回復すると考える経営者は、さすがに少ないのだ。

 そんな中、28日には総選挙が公示される。この選挙は国民に政権選択肢を
明確にする「マニフェスト総選挙」とも言われる。

 政党の中には到底マニフェストとは言い難いものを出しているものもあるが、
ともあれ各党の選挙公約が出揃った。

 選挙の争点は、景気対策を含めた「経済・財政政策」と、年金、医療・介護
などの「国民生活政策」の2大争点と言っていい。

 もちろんその中には「雇用」の問題が含まれる。各党は、雇用創出数や失業
率改善の具体的目標を掲げてはいるが、その道筋はほとんど具体的とは言えな
いものだ。

 ところで、大企業の収益が回復してきた主因はリストラにある。収益事業の
選択と集中、子会社・関連会社の整理、下請けいじめも含めたコスト削減、中
でも人件費削減の雇用調整は繰り返し行なわれた。

 こうして回復した競争力によって、一部企業はゴールデンウィーク返上や3
6協定無視の違法残業で輸出需要に対応してきたのが最近の実態だ。

 相次ぐリストラによって、大企業の収益部門はいま、基本的に人手不足に陥
っている。高度成長時代初期の状態に先祖返りしているのである。

 その影響が現場作業の監理疎漏を引き起こし、相次ぐ爆発、火災、作業ミス
などに繋がっていることは自明である。

 筆者の本業である社内広報のコンサルを通じて、こうした現場の実態やプロ
パー従業員の悲鳴が聞こえてくる。

 しかし経営側は、有能な要員は欲しい、しかしコストは抑えたいのジレンマ
に、有効な方策を見出せないでいる。

 本筋論ではないが、病院の医療ミス多発も、人手不足を解消すれば、ある種
のミスは減らすことが可能ではないか。

 この国の産業競争力の最大の弱点は、上がりすぎた人件費と物価にあること
は疑いの余地が無い。

 あれほど期待されたIT産業の減速要因また然りである。
 与野党は、大企業の「雇用増とコスト抑制」を一挙に解決する政策を出して
欲しいものだ。

 自由貿易協定のガンになっている、この国の農・林・水産物もまた然り。設
備投資の対象である農地はまだまだ高すぎる。

 一方では、リストラの対象になり、転籍・再就職によって年収減を余儀なく
されたサラリーマンは、ハローワークで求職登録をしている300万人を含め
すでに1000万人をはるかに超えていると見られる。

 当然ながら、民間企業と農林水産従事者の人件費を抑制しておいて、国家・
地方公務員の待遇はそのままというわけにもいくまい。

 そこを解決し、この国全体の人件費と物価のバランスを取り戻せば、いわゆ
る日本型産業システムは、かつてのような好循環を取り戻すことができるはず
である。[2003/10/22 No.206]

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