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(回答先: Re: 石原、安倍両氏の告訴検討 名誉棄損で藤井総裁代理人【共同通信】 投稿者 荷電粒子 日時 2003 年 10 月 18 日 21:04:36)
http://news.fs.biglobe.ne.jp/social/ym20031017ic11.html
「道路官僚のドン」藤井治芳(はるほ)・日本道路公団総裁と、小泉内閣の「顔」の1人である石原国土交通相の全面対決が17日始まった。事務次官まで務めた公団トップを解任するための「聴聞」手続き。藤井総裁の代理人弁護士はいきなり「判例違反だ」と主張したのに対し、国交省側が「本件と関係ない」と反論するなど、冒頭から法律論を巡って激しい応酬が展開された。
午前中は、注目された藤井総裁本人の発言は聞かれず、解任手続きは入り口から長期化の様相を見せている。
聴聞会場である東京都港区の中央官庁合同会議所の会場に藤井総裁が入ったのは午前10時5分前。約4メートル先に向きあう形で既に着席していた、進行役を務める国交省の主宰者・山本繁太郎政策統括官と目が合うと、ニヤリと笑い、すぐに緑色の手提げ袋にぎっしり入った書類を取り出した。
国交省側が解任処分の理由を説明しようとすると、藤井総裁の右隣に座っていた小長井良浩弁護士がいきなり立ち上がり、「聴聞の通知の方法が最高裁判例に抵触する」と切り出した。山本統括官は「主宰者の指示に従って下さい」と声を張り上げ、処分理由を朗読させたが、小長井弁護士はその後も、「聴聞までの準備期間が10日間では極めて不十分」「憲法は適正手続きを保障している」などと主張した。
山本統括官は本論に入るよう強く促したが、小長井弁護士は「処分理由が不明確で防御のしようがない」「後日、質問書か求釈明書を提出する」などと述べて、聴聞を1日では終わらせない姿勢。藤井総裁は時折、腕組みをして2人のやり取りを見守った。
午前11時前、いったん休憩となった後、再び席に着いた藤井総裁は正面の山本統括官に小声で話しかけた。
「三権分立で保障されている……」「僕は年寄りだからいいけど、これからの人は大変ですよ……」
公式発言ではなく断片的な話だったが、旧建設省の後輩に諭すような話しぶりだった。
聴聞再開後も、小長井弁護士は「悪者だから切られるというのでは藤井さんの名誉が守られない」「同じ小泉内閣の扇前大臣は(内部告発をした公団幹部に対して)告訴も民事提訴も認めていたのに、石原大臣は聴取日を民主党と自由党の合併大会の日に当てるなど、選挙の道具に使われた」などと主張。
さらに、法律論を振りかざす藤井総裁の弁護側に対し、山本統括官が「ここは裁判の場じゃない」と本論に入るよう強く求めると、内野経一郎弁護士が「それが聴聞する主宰者の態度か」と右手で机をたたいて大声を出す場面もあった。
正午を過ぎて“入り口論”を切り上げようとする山本統括官に対し、小長井弁護士は「人のクビを切るんですからね。政治的理由なのか、制裁の要素を含んでいるのかはっきりしてほしい」と詰め寄ったが、山本統括官は「この件についてこれ以上やり取りする考えはない」と議論を打ち切り、昼の休憩に入った。
◆「早く終わって…」と国交省職員◆
この日の藤井総裁に対する聴聞について、国土交通省の職員は、「テレビ中継もないし、聴聞の様子が分かりませんから」(道路局職員)と言葉少な。道路局の中堅幹部は「あまり時間をかけずに、すんなり終わってくれればいいですね」と語った。
別の国交省幹部は、「最近の公団は『民営化するんだから、国交省の言うことを聞く必要はない。これからはファミリー企業も大っぴらに作れる』などと、かなり開き直っている。藤井さん1人をクビにしても、この姿勢は変わらないのではないか」と話した。
一方、道路公団本社では、各フロアの職員らがテレビに見入ることもなく淡々と仕事をこなしており、若手職員は、「藤井総裁がいなくても影響はない」と、冷ややかな表情で語った。また、中堅の幹部職員は、「聴聞というより、総裁側の『独演会』になるのだろうが、解任手続きが長引いて後任総裁が決まらないことが1番困る。早く体制を一新して再出発したいのだが……」と話していた。
◆「心に愛を」?…石原国交相◆
午前10時半過ぎに国交省で閣議後の会見を行った石原国交相は、いつもの明るい表情はなく、伏し目がちに登場した。聴聞について質問が飛ぶと、「これまで藤井総裁の行動に怒りを覚え、本人を攻撃することを遊説でも言ったが、昨日、高名な哲学者に会って『心に愛を持ちなさい。慈悲の気持ちで対処しなさい。顔に怒りが出ている』と言われ、目からうろこが落ちた」と話した。
さらに、「私も藤井さんも顔に怒りが出ているのは、人間として醜いと理解した」と低く抑えた口調で心境を語った。
[読売新聞]