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●多くの輸送会社が、不良債権として処理されたため資金力のつよい会社がかなり物流の生産性向上に投資している。
また、貨物数は頭打ちになっており業界に生き残りのためにも生産性向上が必要になっています。
こんごの、輸送業に注目です。
これで、郵政の規制がはずれれば一気に熾烈な業界再編がさらにはじまります。
もちろん、M&Aという形が銀行の利益も押し上げるでしょう。また設備投資金額(古い設備が多いため更新が必要)も必要でしょう。
しかし、高速道路をこのままほっとくと、まちがいなく右肩上がりの料金設定でしょうから、輸送業にしては郵政と高速道路は邪魔な存在でしょう。
また、軽油の品質向上はヨーロッパのディーゼル車の進出が加速されるのでトラックディーゼル車のコスト競争率も高まるでしょう。(トヨタ(日野)の一人がち)
http://www.yuso.co.jp/
日立物流は時代の最先端サービスである「システム物流」を強力に進める。4月、初の生え抜き社長が誕生した。トップとして企業の未来を見据えると同時に、自ら交渉の現場へ奔走する。人材が一番大切とし、金太郎飴社員は求めず、挑戦と個性を持った社員を育てたいとする。
企業概要
本社:東京都江東区東陽7-2-18
設立:1959年8月
売上高:2546億円86百万円(2003年3月期連結)
社員数:グループ全体で約1万5000人(パート・アルバイト含む)(2003年3月期連結)
◆新事業次々と立ち上げ。初のプロパー社長誕生
◆「コスト削減」でなく、物流は「経営戦略」に
◆標準パターンを持ち、人材も業種別に育成
◆物流子会社は「今は昔」も有効な“ブランド”は強み
◆「金太郎飴」では駄目。社員に挑戦意欲を促す
◆新事業次々と立ち上げ。初のプロパー社長誕生
何もかも知り尽くしている生え抜き社長ということで、社内でも期待が高まっているようです。
山本 初のプロパー社長だと取り上げられているようですが、私自身は特別の意識はありません。確かに、これまでさまざまな事業に携わり、上場のプロジェクトなど新しいことも手掛けてきました。かつて、情報システム部長時代に考えた、営業に活用できるシステムは、現在の3PLに生かされています。
デフレ景気が続く、厳しい時期の交代でした。
山本 物量が減り昔のようなバブルは二度と来ることはない、とよく言われます。われわれがシステムと呼んでいる「仕組み」を変える中で、新しい物流の事業展開ができないか、と考えています。サービス業である物流業は、新しいサービスをつくれば受け入れられます。運ぶとか保管でなく、受注センターというソフトを考えています。
約半年、どのような経営方針で業務に当たられてきましたか。
山本 3PLに事業転換するという方針で取り組んでいます。昔のように、営業が(契約を)とって、最後にトップが顔を出すようなものではなく、トップ自らが折衝し、相手のトップと話し、よく理解し合うことが大切です。それが長期的な契約にもつながっていきます。この間、新たな案件も次々と出ています。
◆「コスト削減」でなく、物流は「経営戦略」に
貴社での「3PL」の定義は。
山本 当社では外向けにしか「3PL」は使っていません。社内では「ソリューションビジネス」や「システム物流」を使っています。ソリューションビジネスとしては、国内外で分けているわけではありません。
提案方法では、どう差別化を図っていますか。
山本 輸送モードで考えた合理化は10年ほど前にはありました。しかし現在の提案では、部分的でなくトータル的に最初に全部申し上げた上で、まず第一段階は、お客さまのニーズがこれなら「国内のこの合理化をしましょう」という具合にやっていきます。
荷主ニーズの変化を、どう見ていますか。
山本 顧客の経営戦略も様変わりしています。昔は、メーカーであれば製造コスト、流通なら仕入れコストなどが大きな要素でした。昔は「コスト削減(のため)の物流」と言われていましたが、今は「経営戦略としての物流」と変わってきています。
3PL事業のシステム物流が好調です。
山本 一般顧客を開発しようという機運は70年代からありました。グループの仕事だけでは駄目だということから、85年に「トライネット」として「システム物流」をスタートさせました。当社は元々、日立さんの重量物などが得意でしたが、これでは「はい終わり、また受注」になり、営業効率は悪かった。継続できることを何かやっていこうとして始めました。
◆標準パターンを持ち。人材も業種別に育成
当時の3PLの規模は。
山本 90年から正式な統計があり、同年は年間100億円ほどでした。当時は、大企業は、なかなかアウトソーシングするという発想はありませんでした。95年ぐらいから流れが変わってきて、3PLというのが広まってきました。また、3PLには教育も必要です。当社では、製品、それに連動したシステムなどを覚えるため、人材を業種別に育ててきました。当社の3PLでは、業種別の標準パターンを持っています。失敗もありましたが、それを乗り越えながら完璧に近いものができます。売り上げを伸ばすことは当然ですが、収益に結びつく仕組みづくりをして、かつ顧客の合理化に貢献できるようにならないといけません。
実績と今後の見通しは。
山本 システム物流の売上高は昨年度が約800億円。これを今年度は1000億円にし、05年には1300億円にしたい。当社では、合理化の余地が高くアウトソーシングしやすい業態として「流通、医療・福祉、情報・通信」を3大商品と位置付けています。
流通大手との3PLも好調のようですが。
山本 流通と言うと、一般的に小売り・卸などを意識されますが、製造販売というものもあります。生産し販売するのも流通と言っています。当社では流通を広義にとらえ、かなりのウエートを占めています。トータルに、そして国内だけではなくグローバルに提案しています。物流というのは、昔は作業ごとに分け、細切れのある範囲だけがアウトソーシングの対象になっているケースがほとんどでした。一部そういったケースは残っていますが、当社では、あくまでもトータルでとらえ、どう合理化するかが基本スタンスです。
提案通りにいかないケースもあります。
山本 営業的にはインターネット・電話・口コミなどで始まり、それから訪問してお話をさせていただきます。営業マンだけにやらせていては駄目です。冒頭述べましたが、トップ同士の理解が大切。私は、どの顧客に対しても話し合うようにしています。合理化をやるには、すべてのデータを頂き改善策を提案します。できるだけご要望に沿うつもりですが、何でもすべて受け入れるわけではありません。
トータルの部分で貴社が賄う部分は。
山本 当然、通販などで宅配をやりますが、宅配部門を強化しようとは思いません。顧客にとって一番良い合理化を進めるために、仕組みをつくり、それに基づいた運営管理を徹底的にやる、という考え方です。このためには、同業他社の力も借ります。
海外進出の構想は。
山本 深に合弁会社を設立し、華南地区を強化します。顧客は日系企業などが中心ですが、次のステップではターゲットが中国企業になるかもしれません。メキシコボーダー物流も実績を重ねつつあります。中国の物流は、現地にしっかりした物流企業があれば、業務提携すればいいのですが、それがないのが現状で、悩んでいる進出企業が多くあります。ただ、あれだけの大国だけに、進出には多少のリスク管理も必要となります。
中期計画最終年度では、連結売上高3000億円・営業利益100億円を目標とされています。
山本 簡単にはいきませんが妥当な数字でしょう。仮に、売り上げがいかないにしても利益だけは達成させたいと考えています。いいシステムをもってしても、必ずしも売り上げが伸びるとは限りません。
◆物流子会社は「今は昔」も、有効な“ブランド”は強み
「物流子会社」のイメージは完全に払しょくしました。
山本 当社単体では、売り上げベースで、システム物流46%、一般15%と、グループ以外が61%となっています。物流子会社とはマスコミの方々が言っているだけでしょう。もちろん、日立さんが重要な顧客であることに変わりはありません。また、日立ブランドというのは、信頼感が出て3PLをやる上では大変ありがたいものです。有効な日立ブランドを持ったシステム物流会社だと位置付けています。中期計画では、単体ベースで、対グループの売上高比率を3分の1程度と見込んでいます。
イオン向け施設など続々と稼働していますが、今後の国内の設備投資計画は。
山本 3PL用の物流センターを整備しているところですが、昭和30〜40年代につくった物流センターが、住宅やマンションが整備されたことで周辺環境が変化し、施設の維持が難しくなってきました。今年から来年にかけて「スクラップ・アンド・ビルド」にも投資するつもりです。
アライアンスの効果と展望は。
山本 基本的にルート配送はグループとしてやりますが、宅配では専門的にやっている他社と一緒にやっていくつもりです。顧客に最も喜ばれる輸送手段を、全部自前で持つつもりは毛頭ありません。公式に提携しているかどうかではなく、ある地域なら、その地域に強い業者さんとやっていきます。それをアライアンスと呼ぶかどうかは別。得意とするところは自前でやりますが、専門的に特化されるなど特徴・強みを発揮する他社と、パートナーとしてやっていきたい。
◆「金太郎飴」では駄目。社員に挑戦意欲を促す
経営に当たり、何を一番大切にしていますか。
山本 やはり、いかに人を育てていくかでしょう。サービス業でそれを怠ったらやっていけません。また、リスクなしにはやっていけず、歴代の社長は、それを乗りきってやってきました。リスクがないにこしたことはありませんが、いい仕事をするにはリスクはつきまとうものです。だから、社員にも挑戦する意欲を持ってほしい。前向きの失敗なら許します、と社長方針にも明記しています。また、外部から「元気のある会社だ」と言われるようになってもらいたい。
学生からも、就職での人気企業となっていますが。
山本 喜ぶべきことだと思います。特に理科系・文科系にはこだわっていません。ソリューションに取り組む会社にふさわしい人材を希望しています。当社では中途採用も多くなっています。私が「半分ぐらいは中途にするように」と言っているくらいですから。社員が「金太郎飴」のようでは困ります。いろいろな個性が欲しいんです。
山口県のご出身。よく「改革」を唱えられますが、幕末の志士である長州藩士を意識されて…。
山本 そんなことはありませんが、私が卒業した小学校は、かつての松下村塾の流れをくんでいます。また、出身の山口高校は、歴代首相の岸信介さんや佐藤栄作さんの母校でもあります。私が高校生の時、学校に来られて熱く語られたことは、今でもよく覚えています。山口県は教育県としても有名です。(長州藩士のような)熱い血が私にも流れていると言われれば、否定もできませんが…(笑)。
お忙しい中、息抜きはされていますか。
山本 息抜きといえば、ゴルフぐらいです。体は小さいが、これでも学生時代はバスケットをやっていました。ただ、普段、歩くことをやらないから、体力の低下をひしひしと感じています。涼しい秋を迎えたのを機に、歩くことを意識して体力アップを心掛けたいと考えています。 (酒寄文明記者)
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