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中国初の有人宇宙船「神舟(シェンチョウ)5号」が15日午前9時(日本時間同10時)、中国北西部の酒泉衛星発射センター(甘粛省など)から、長征2Fロケットで打ち上げられた。プロジェクト総指揮者の李継耐・軍総装備部長は同9時42分、「打ち上げに成功した」と宣言した。有人宇宙船の打ち上げは旧ソ連(現ロシア、61年4月)、米国(同年5月)以来42年ぶり3カ国目で、中国は米ロに次ぐ宇宙大国の名乗りを上げた。
飛行士1人を乗せた宇宙船は、打ち上げの約10分後にロケットから切り離され、高度200〜350キロの楕円(だえん)軌道に投入された。その後、予定通り、高度343キロの円軌道に移ったとみられる。宇宙船は地球を14周し、約21時間後の16日朝に内モンゴル自治区の着陸場にパラシュートで戻る予定。
発射センターには、胡錦涛(フー・チンタオ)国家主席ら3人の政治局常務委員、曹剛川(ツァオ・カンチョワン)国防相らが訪れ、発射の瞬間を見守った。発射後、胡主席は「神舟5号の発射成功は我々の偉大な祖国の栄誉だ。中国人民が世界の科学技術の高峰を登るための重大な歴史的一歩だ」と語った。
中国の有人宇宙船が成功することで、軍事・民生の両面から世界の衛星技術の協力関係と競争は新たな段階に入る。一方で、今回の成功は中国の国威を発揚させ、共産党政権にとって大きな求心力となりそうだ。
長征2Fロケットは全長約58メートルの2段式。補助ロケットを4本つけると高度200キロの低軌道に9.5トンの物を運べるとされ、日本の主力ロケットH2Aとほぼ互角の性能だ。
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<神舟5号> 船体は円筒形に近く、最大直径2.8メートル、全長8.8メートル、重さは7.6トン。3人乗りで、技術導入したロシアの宇宙船ソユーズとよく似た構造とされる。軌道上で宇宙飛行士が船内活動をする「軌道船」、打ち上げや帰還時に乗る「帰還船」と、動力部の「推進部」から構成され、軌道船と推進部に太陽電池パネルが2枚ずつ付いている。
「神舟」と名付けたのは江沢民国家主席(当時)。中国の宇宙開発に詳しい、シンクタンク「未来工学研究所」の稗田浩雄・技術・国際関係研究センター長によると、「神」は宗教の神ではなく、「神々しい」「神秘的」に近い意味という。
また、打ち上げに使われた長征2Fロケットの別称「神箭(シェンチエン)」も江・前主席が名付けた。箭は「矢」の意味。中国ではロケットを「運載火箭」という。
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<有人宇宙飛行の始まり> 冷戦下の旧ソ連と米国が互いに国威をかけて競う中、61年4月12日に旧ソ連が初成功。ボストーク1号に乗ったユーリ・ガガーリン飛行士が約1時間48分で地球を1周して帰還、「地球は青かった」の言葉を残した。
そのわずか23日後の5月5日、米国のフリーダム7号が高度186キロの宇宙空間まで、地球周回に至らないものの弾道飛行をした。
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■宇宙開発の歩み■
1957年 10月=旧ソ連が世界初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げ
58 1月=米国が初の人工衛星を打ち上げ
61 4月=ソ連が、世界初の有人宇宙船「ボストーク1号」を打ち上げ。搭乗したガガーリン飛行士は「地球は青かった」
5月=米が初の有人宇宙船を打ち上げ
69 7月=米アポロ11号のアームストロング船長らが初めて月面に
10月=宇宙開発事業団が発足
70 2月=東京大が日本初(世界で4カ国目)の衛星「おおすみ」を打ち上げ
4月=中国初(世界で5カ国目)の衛星「東方紅1号」を打ち上げ
71 6月=ソ連のソユーズ11号が帰還時に空気漏れを起こし、乗員3人死亡
81 4月=米スペースシャトルが初飛行
86 1月=スペースシャトル「チャレンジャー」が打ち上げ直後に爆発し乗員7人死亡
8月=日本のH1ロケットが初打ち上げ
90 12月=秋山豊寛さん(当時TBS社員)がソ連のソユーズで日本人初の宇宙飛行
92 1月=中国が有人宇宙飛行計画に本格着手
9月=毛利衛さんがスペースシャトルで初飛行
94 2月=日本のH2ロケットが初打ち上げ
95 3月=ロシア、ソユーズのポリャコフ飛行士が連続宇宙滞在437日17時間58分の最長記録
96 中国が、ロシアから生命維持システムの技術などを導入、飛行士2人がロシアで訓練か
98 11月=米ロ日欧など共同の国際宇宙ステーション(ISS)の最初の部品を打ち上げ
99 11月=H2ロケットが98年に続いて打ち上げに失敗(後続機は打ち切りに)
11月=中国が有人宇宙船の無人試験機「神舟号(神舟1号)」を、長征2Fロケットで打ち上げ
2001 8月=日本のH2Aロケットが初打ち上げ
02 12月=中国が「神舟4号」を打ち上げ。ダミー人形2体を乗せ、有人宇宙技術を最終チェック
03 2月=スペースシャトル「コロンビア」が帰還直前に空中分解し、乗員7人死亡
(10/15 11:55)
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年表でみると人口衛星打ち上げは日中ともに'70年だったようですが、宇宙計画の方針の違いか
、ここにきて開発資金の掛かりそうな有人宇宙船打ち上げで中国に一歩先を越されてしまったようです。
先を越されてたNASDAがここで開発方針を変えるようでは、当然今までの方針は何だったんだということになりますので(変えようとしても予算的に無理でしょうが)、いままでどうり国際宇宙ステーションを中心にした開発がベストだとわたしは思います。
中国が技術導入をしてまで独自開発した有人宇宙船の初飛行は、これからの中国の人たちの宇宙開発への希望であり、道しるべとなるでしょう。