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http://news.goo.ne.jp/news/sankei/keizai/20031013/KEIZ-1013-01-02-51.html
就任から1年半・新浪剛社長
コンビニエンスストア大手のローソンが日本郵政公社に続き、地銀や証券会社と相次いで提携し、新機軸を打ち出している。コンビニ業界は最大手のセブン−イレブン・ジャパンを各社が追撃する構図が続くが、三菱商事出身の新浪剛(にいなみたけし)社長(四四)は「すでに三十年を迎えたコンビニビジネスは曲がり角だ」と危機感を持ち、サービス強化で業界の同質化競争からの脱却を進める構え。また、社内に次世代コンビニ像の検討チームも発足させ、年内に方向性をまとめる方針だ。(井伊重之)
「あのスピードには本当に参った」
コンビニ業界が驚いた郵政公社との提携は、新浪社長が一週間で話をまとめた。ローソン全店に郵便ポストを設置したほか、郵便局内に「ポスタルローソン」として出店。また、北陸銀行の店舗への出店も進めているほか、営団地下鉄と組んで来月にも東京都内の地下鉄構内に新規出店する。
新機軸は出店戦略だけではない。ブランド米を使った「おにぎり屋」は、コンビニの高級おにぎり戦争に火をつけた。先月には日興コーディアル証券と提携し、金融機関以外の証券販売の仲介を認める制度第一号として、来年四月からローソン店内の情報端末「ロッピー」で株式などの仲介取引も始める。
ローソンは、三菱商事が平成十二年にダイエーの持ち株を一部買収。その後、三菱商事主導で経営改革を進めているが、業界トップのセブン−イレブンとの差はまだ埋められない。
店舗数は今年八月でセブン一万店に対し、ローソンは七千七百店。一日の平均売上高も水をあけられている。
このため、昨年五月に社長に就任した新浪社長が陣頭指揮をとり、まず積極的な改革に打って出た。「二番手企業は、トップと同じことをしても追い抜くことはできない」として異業種との相次ぐ提携で、セブンが構築したコンビニモデルからの脱却を目指す。
また、新浪社長は社員の「指示待ち型」の意識変革に着手。本部主導から地域別の支社に権限を委譲したほか、昨年は不採算店の整理を断行し、店舗数が初めて減少した。
そして異業種提携に続き、次世代のコンビニ像を探るため、社内に「次世代フォーマットプロジェクト」の検討チームを発足させた。
この次世代コンビニでは、ブロードバンドなどのIT(情報技術)を駆使し、物販を含めた高度なサービス提供を検討する。
二十四時間スーパーの登場などで、他業種との競争も激化する中、コンビニの新たなビジネスモデルの構築に乗り出す。
◇
≪「スピード、何より大事」≫
−−社長就任から一年半。会社は変わったのか
「人心が変わり社員に元気が出てきた。しかし、まだまだスピード感が足りない。自分たちで考える仕組みづくりを進めているが、指示待ち型の人には当惑もあるようだ」
−−異業種と提携が相次いでいる
「消費者により良いサービスを提供するためだ。スピードが何よりも大事。今からノウハウを蓄積していたのでは間に合わない。今後もクリーニングなどのサービス提供を考える」
−−商品面での強化は
「このほど私が商品物流本部長に就き、食品の原材料や商品企画などの見直しに着手した。めん類やパスタなどを強化したい」
−−今後のコンビニ事業をどうみるか
「日本でコンビニが登場して三十年。今や曲がり角を迎えている。100%を目指していたのでは足りない。飛躍するには150%を目指すしかない」
−−業界では社長の「危うさ」を指摘する声もある
「私はコンビニ業界の外から来た人間だ。だから業界の通例にはとらわれない。『もっと違う方法が何かあるはずだ』といつも考えている。その答えは消費者が判断するだろう」