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ヒトのクローン胚を使い、体を構成するあらゆる細胞になる能力を持った胚性幹細胞(ES細胞)づくりに成功したと、韓国・ソウル大などの研究チームが12日、米科学誌「サイエンス」(電子版)に発表した。研究グループは「理論的には、拒絶反応の起きない移植用の細胞や組織をつくれることになり、脳神経疾患や糖尿病などの再生医療につながる」としている。しかし、クローン人間づくりにつながる技術を利用しており、生命倫理をめぐる議論を呼ぶことになりそうだ。
研究グループは、インフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)を得た16人の女性から242個の卵母細胞(卵子のもと)の提供を受けた。このうち176個の卵母細胞の核を取り除き、卵母細胞と同じ人の体細胞を移植してクローン胚を作成した。
このうち30個が、子宮に着床できる胚盤胞と呼ばれる段階まで分裂が進んだ。うち20個から内部細胞塊を採取して培養。最終的に1株のES細胞ができた。ヒトクローン胚の作成は、01年に米のベンチャー企業も成功を報告したが、胚の分裂は初期段階で止まっており、胚盤胞に成長したのも今回が初めて。
このES細胞をマウスに移植したところ、神経や筋肉などさまざまな細胞に分化することも確かめられた。
今回のヒトクローン胚を女性の子宮に戻して育てれば、クローン赤ちゃんの誕生につながる可能性がある。ヒトクローン胚の作成は日本では認められていないが、韓国では難病などの医療研究目的に限って認められている。クローン人間禁止条約の制定作業を進めてきた国連でも、医療研究目的でヒトクローン胚の作成を認めるかどうかで各国の意見が分かれ、昨年末から交渉が1年間凍結されている。【足立旬子】
[毎日新聞2月12日] ( 2004-02-12-11:26 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040212k0000e040038000c.html