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【米国BSE問題について】参議院農林水産委員会(2004年1月28日)[中村敦夫]
http://www.asyura2.com/0311/gm9/msg/360.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 30 日 04:19:37:dfhdU2/i2Qkk2
 

○中村敦夫
  米国からの牛肉輸入再開について質問します。
昨年十二月二十三日、アメリカで初めてBSE感染牛が確認されました。そして、政府が即座にアメリカ産牛肉の輸入を停止したことについては、国内でのBSE騒動の反省が生きていると率直に評価したいと思います。

 アメリカに限らず、これまで政府はBSE清浄国以外からの牛肉輸入をすべて停止してきたわけですね。それどころか、清浄国であってもEUのように発生国 と自由貿易圏を構成している国々についても牛肉の輸入を停止しています。この点についても政府の措置を支持したいと思います。

 そこで、最初に、これまでの質問と重複する点もありますけれども、確認として幾つか質問をしますので、端的にお答えいただきたいんですね。消費・安全局長にお尋ねします。

 BSE発生により牛肉輸入を停止している国の中で、アメリカを除いて輸入再開の条件協議を行っている国というのはあるんでしょうか。

●中川坦 農林水産省消費・安全局長
 アメリカを除いてというお尋ねでございますが、カナダからは一般的な輸入再開の要請は受けておりますけれども、輸入再開のための具体的な条件について協議を行っているというわけではございません。

○中村敦夫
 国際獣疫事務局、つまりOIEですね、ここの国際動物衛生規約によりますと、BSE清浄国の条件として次の三つのいずれかに該当することと示されているわ けですね。第一の条件、BSEの発生例がないということですね。第二は、BSEのすべての発生例について生体牛の輸入が直接の原因であることが明確に証明されていることということです。三つ目が、BSEの最後の発生例から七年以上経過し、なおかつ肉骨粉などの供用禁止を八年以上正式に執行されていることと、こういうふうになっているわけです。

 アメリカはカナダ産の牛と説明しているんですけれども、アメリカ国内での飼育歴も長いためにカナダからの生体牛の輸入を直接の原因とするかどうかは明確に証明できずに、これは条件二には当てはまらないというふうに思われます。また、本年一月八日から十八日まで行われた政府の海外調査でも、アメリカとカナダでBSEに関する汚染状況に大きな相違があるとみなすことは困難であり、今後、アメリカにおいてBSEが発生しないという保証はないと、こう結論付けているわけです。

 そこで、農林水産大臣にお聞きしますが、こういうわけですから、アメリカはBSE清浄国ではないというふうに思われますが、どうか。現時点での認識をお聞かせいただきたい。

●亀井善之 農林水産大臣
 アメリカはBSEの清浄国とは私は考えておりません。

○中村敦夫
 これまで日本はBSE清浄国以外からの牛肉輸入を停止して、輸入再開の条件協議も応じてこなかったという経過があります。しかし、アメリカに対しては例外にしようという姿勢とか雰囲気がどうしても感じられるんですね。

 例えば、今年一月十五日に亀井大臣とベネマン農務長官が電話で会談した際に、亀井大臣が輸入再開の条件として、日本国内で実施している全頭検査と特定危険部位の除去と同等の措置が必要というふうに伝えたと聞いています。それからまた、一月二十三日に行われた日米会合でも、消費・安全局長が全頭検査、特定 危険部位の除去をアメリカに求めているというふうに聞いておりますけれども、何か、その条件さえ満たされれば条件交渉をやりかねないのではないかなというふうに感じられるんですね。

 そこで、大臣にお伺いしますけれども、アメリカに対しても、国際動物衛生規約で定めるBSE清浄国に復帰するまでは、輸入再開の条件協議などには応じることなく、他国に対してと同様に輸入停止を貫くべきではないか、そうしないと全く整合性が取れないということになると思うんですが、いかがでしょうか。

●亀井 農水大臣
  我が国でもBSEが発生国であるわけであります。そういう中で、屠畜場におけるBSEの全頭検査の実施、そして特定危険部位の除去と、これを講じておるわけでありまして、今後、BSE感染牛が発見されている中で、消費者も安心して牛肉を消費できるシステムを確立しておるわけであります。そういう点から、他 のBSEの発生国が日本と同じシステムを取るのであれば、当該国からの輸入を禁止する必要はないんではなかろうかと、こういう考えでおります。

○中村敦夫
 私はアメリカだけ特別扱いするのは非常にまずいと考えているんですね。やっぱり七年間というものは待つべきだと思います。

 なぜこういうことを言うかと思うと、先週の日曜日にNHKで「データマップ」という特集を始めまして、第一回目が寿命についてのいろんなデータを出してきて、大変興味深かったんですね。寿命というのは、ある国が突然延びたり、あるいは突然かなり短期間に平均寿命が落ちたりするという不思議な現象があって、原因はいろいろなんですね。ただ、驚いたのは、ロシアの平均寿命が五十三歳になっているというのはかなりショックでした。その背景もいろいろあります けれども、これはいわゆるアフリカの飢餓国のような食料不足ということではない原因もあります。しかし、基本的には、寿命の短い国というのは食料不足ということは基本的な原因になっているわけですね。

 じゃ、豊かな国だったらばいいのかと。確かに今のところ豊かな国は平均寿命が高くなっていますね。特に日本なんかは八十一歳で世界一ということなんですね。しかし、同じように豊かな国でも、米国の場合何が起こっているかというと、肥満率、これが二二%で、男女とも世界一なんですね。これ五人に一人がもう肥満である。つまり不健康な体の状態だと。

 どういうことかというと、これは糖尿とか高脂血症とかが発生していて、六十歳になるまでにもう体の機能ががたがたになってしまって長持ちしないと。ひどい場合には数年以内にやっぱり死亡してしまうというケースが今どんどん増えていると。そのために、数年内に死ぬよりはもっと食べないようにした方がいいと いうことで、胃の手術をして胃を小さくする、カットすると。これが年間十万人いるというんですよ。何か、ばかばか食べて、それで胃を切ってそういう操作をやるというのは、これ、何というんですかね、悲劇じゃないかなと思いますよね。こんなふうにしていわゆる経済成長をやらなきゃいけないというのは、これは本末転倒の話じゃないかというふうに考えるわけです。

 しかも、アメリカの子供たちに今大変な健康状態の変化が起きているというのは、子供たちももうぶくぶく太り始めてしまって、将来四人に一人がもう糖尿病 になってしまうというふうに言われているんですよ。これは基本的には、やはりもうアメリカ型の食事、ファストフードですよね、これはハンバーガーだとか揚げ物とか、基本的には牛肉あるいはほかの肉を中心にした肉食文化、それを、つまり早くて安いからいいんだということでどんどんどんどん奨励していってしまってそういう状況になっていくと。当然のことながら、将来ここの平均寿命というのは下がっていくということが予測されるわけですね。

 日本も私は例外ではないと。日本で一番長寿なのは沖縄だったわけですよね。男女とも沖縄が一番だったわけですよ。ところが、最近、いきなり男の寿命だけが二十六番目にどんと下がったんですね。女性もこれから下がる気配があると言われているんです。この原因何かというと、アメリカの統治以来、ずっとアメリカの肉食文化というのが入ってきて、そして特に今、若い人たちがもうそれ一本のような状況になって早死にしているんでその平均寿命が下がってきているという現象が出てきているわけですね。私はこういう状況は、多かれ少なかれ日本人全体に今広がりつつあると思うんですよ。

 そういう意味から考えても、やはり私たちは、不健全な肉食文化、アメリカの食文化ですけれども、こういうものをただただいたずらに受け入れるのではなくて、やはり世界で一番健全だと言われている和食文化、これを政策として持っていかなきゃいけないんじゃないかなと思うんですね。食料政策というのは、何も 業界が利益を上げればいいという話ではなくて、第一に国民が健康で安全でおいしいものを食べられるということが原則であって、その原則を外れたいかなる企業的行動というのもこれは邪道だというふうに私は考えるわけですね。

 特に、この肉食というのは、先ほど岩本議員が言われたとおり、大変な量の穀物を消費していると。ですから、日本とアメリカが肉食をやめれば世界の飢餓問題というのは解決されるとまで言われているわけですね。これは極端な表現でしょうけれども、多かれ少なかれそうだと思うんですよ。牛が食べる穀物が人々に渡っていれば相当な人々が救われるというのがあります。

 もう一つは、米国牛というのは成長ホルモンを使っています。これは大変危険な操作だと思うんですね。だから、ヨーロッパでは米国牛の輸入を禁止している わけなんですよ。日本だけがもういらっしゃいいらっしゃいとやってきてどんどん若者中心にこれを食えということになれば、日本人の健康というのは非常に悪くなっていくというふうに考えられます。

 ですから、八〇年代の牛肉輸入自由化からどんどんどんどん、何か無邪気ともいうような熱心さで肉食を拡大してきたということはここで一回反省して、やっぱり国内産の穀物、野菜を中心とした地産地消の食生活という方向に転換し、農業政策もそれに沿った形でやっていった方が私はいいと思うんですね。ちょうどこれは、アメリカのどちらかといえば危ない肉を輸入を禁止する口実の機会にもなっているわけですから、そんなにもう肉、私は食う必要ないと思うんですよ。 全然食うなという話じゃなくて、食い過ぎだということから考えたら、この全体の中の三〇%というのは、ちょうどこのぐらい減らしてもいいんじゃないかというふうに考えますが、大臣、どうでしょう。

●亀井 農水大臣
 かねがね委員からも御指摘のとおり、食育の問題を含めて、やはりバランス良く食事をする食習慣、これが私は必要なことではなかろうかと。御飯を食べる、穀物をしっかり取ること、またさらには野菜であるとか果物であるとか、牛乳・乳製品あるいは豆、魚類、それらを組み合わせてバランス良く取る必要があると思 います。

 また、昨今、日本型食生活、こういう言葉が少し、余り聞かれなくなったんではなかろうかと。こういう面で食育の推進と、こういう面では文部科学省あるいは厚生労働省と十分連携をしてその推進を図ってまいりたい。またあわせて、地産地消の問題等々につきましても更にいろいろ施策を進めて、バランス良く食べる食習慣と、こういう問題に十分留意をしてまいりたいと、このように思っております。

○中村敦夫
 具体的にそういう政策を考えていただきたいということで終わりたいと思います。

http://www.monjiro.org/hokoku/iinkai/nosui/040128.html

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