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(回答先: 巨大化するアメリカの地下経済 エリック・シュローサー著 1月20日発売 投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 09 日 04:15:03)
巨大化するアメリカの地下経済
エリック・シュローサー (著), 宇丹 貴代実 (翻訳)
レビュー
出版社/著者からの内容紹介
世界最大のアメリカ地下経済。その巨万の富を動かしているのはマフィアではない。では一体誰か。そこにはどんなからくりがあるのか。『ファストフードが世界を食いつくす』の著者が、経済の裏側から自由市場のまやかしに迫る!
編集者からのコメント
この実態を知らずして世界経済を語ることはできない。自由市場経済のまやかしを暴く、全米ベストセラー!
この30年間、世界中で地下経済が肥大化しているという。巨額のブラックマネーを動かすしくみを生み出したのはアメリカだ。その地下経済の規模は少なく見積もってもGNPの10%相当というから、経済指標のたぐいが当てにならないのも当然だろう。
地下経済というとマフィアを想像しがちだが、巨万の富を動かしているのは彼らではない。自由市場という経済システムを知り尽くし、利用する輩は別にいる。それは誰か、そこにはどんなからくりがあるのか──。
著者は、前作『ファストフードが世界を食いつくす』で、ファストフード産業と食肉業界の闇を描きだした。本書でもその取材力と筆力は健在だ。マリファナ、イチゴ農場、ポルノ産業という三つの領域で驚くべき実態が明らかにされていくが、この三つは市場規模が大きいというばかりでなく、政治・経済の矛盾の吹き溜まりでもある。
マリファナ取引の仲介で、殺人よりも重い終身刑に処されたマーク・ヤング。自分の農地がほしいがために、詐欺に近い契約条件を飲んでしまう季節労働者たち。一代でポルノ帝国を築き上げ、官憲を嘲笑いつづけたルーベン・スターマン。本書に登場する人びとは、エンロン事件やオイルマネーの規模を考えると、意外と小物に思われるかもしれない。だが彼らは表経済と地下経済の端境で、規制する側と規制される側という線引きがいかにおかしなものかを体現している。一方的な善悪では割り切れないストーリーを著者は冷静に書き記していく。
本書は単なるアングラ社会のドキュメンタリーではない。アメリカが世界中に押しつけようとしている価値観そのものを問うているのだ。自由市場主義、民主主義、グローバルスタンダードなるもののまやかしが見えてくる本格ノンフィクションである。