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笹山登生の掲示板 http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi#5559 より一部転載
サイト http://www.missoulian.com/articles/2004/01/05/opinion/opinion2.txt
では、今回USDAが発表したBSE対策は、抜本的な対策ではなく、単なる応急措置に過ぎないとして、次のようなことを主張している。
当局は、食の安全性は、これまでも安全だったとは言うが、昨年には、食中毒のケースが7千万件あったことを見ても、ちょっと検討違いのコメントであるとしている。
昨年末のアメリカでのBSE発生は、特筆すべき出来事であったとはいえ、多くの人々にとっては、さして、驚くことではなかった。
むしろ、今回のBSE発生は、これまで政府や牛肉産業界のとってきた措置が、不十分のものであったことを示したに他ならない。
たとえば、今回USDAが、ダウナー・カウの食品全面使用禁止措置と、危険部位の使用制限を打ち出した裏には、これらの措置を打ち出すにいたるまで、政府内で、それらの危険性についての暗黙の認識があったと見るべきだからである。
皮肉な見方をすれば、もし、今回、このBSE牛が、と畜場に回されずにいたならば、射殺され、農場の土の中に埋められるか、もしくは、まっすぐ、レンダリング・プラントに送られていたはずである。
すなわち、これらの牛は、決して、BSEテストを受けることにはならなかったはずである。
テストを免れた肉は、食べるひとには何もわかられずに、食卓にのっていたことであろう。
病気の牛を食物連鎖から除くことは、いい考えであるが、それが完璧とするためには、より多くの検査が必要である。
BSEの発生を一過性の出来事とみずに、これから起こりうる大発生を防ぐには、その方法しかないのである。
今回、USDAは、いち早く、カナダ主因説を大放送したが、その態度は、あたかも、今回のBSEの原因はカナダにあるといわんばかりのものであった。
問題は、アメリカはカナダとメキシコから、毎年それぞれ百万頭もの生体牛を輸入しているということである。
もし、そのうちの一頭でもBSEだったら、そのうちの数千は、BSEになっている可能性がある。
このことからも、輸入生体牛についての健康保証措置が、もっととられなければならない。
また、飼料使用規制についても、それは、農場の庭先にまで及ぶものでなければ、農家段階での交差汚染は、今後もさけられないであろうと、している。
われわれが消費者や、牛肉を食するものとして今聞きたいのは、USDA当局の誰かが「われわれのアメリカのBSEフリー戦略は間違っていました。われわれの採用した予防措置は、今になってみれば、不適切なものでありました。私達は、これから、BSE問題の抜本的解決のために努力します。」とのひと言なのではなかろうか。