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米国発狂牛病2:米国発狂牛病は英国狂牛病と違い、「ダウナー牛」となる証拠
http://www.asyura2.com/0311/gm9/msg/210.html
投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 12 月 27 日 14:44:27:xnvpUXgHxuDw6
 

米国発狂牛病2: 米国発狂牛病は英国狂牛病と違い、「ダウナー牛」となる

要点です。
羊スクレーピーにかかった羊の脳を牛に接種したり、食べさせることで、
一部の牛が「ダウナー牛病」の症状を示し、死亡した。
英国発の「狂牛病」症状ではなかった。
この牛の脳が、プリオンタンパク質試験薬で「陽性」であった。
以上の実験は追試で確認された。
(これら試験は米国食品医薬品局の主催試験である)

死亡した牛の脳は、BSEのような顕著な空洞化は示さなかった
(海綿状所見ではなかった)。
その代わり、グリア細胞が肥大していた(グリオーシス)。

ここまで分かっているのです。
農水省はもちろん知っているでしょう。


「スクレーピーに感染した牛の研究

 マーシュ、ハートソウ、バーガー博士の仕事が示唆するところでは、
伝達性ミンク脳症はダウナー牛の消費に関連している。

これは、「ダウナー牛」挙動を発生させる伝達性ミンク脳症がどこから来たのか
という疑問をもたらす。

一つの明らかな可能性はスクレーピーである。

従って、1979年には、テキサス州ミッションの米国食品医薬品局の試験場において、
研究者たちが牛にスクレーピーを摂取させ、牛が感染性を持つかどうかを試験した。

「以前から観察されてきたように、
「ダウナー牛」(麻痺した牛)の死体がミンク用飼料として使用されてきており、
そこで伝達性ミンク脳症が発病している。
天然のスクレーピーは牛については記録がない。
従って、本研究は、この海綿状脳症を実験的に伝達させる感染性の有無を決定するように設計した]
(ギブスほか、1990年、1275頁)。

10頭の動物に、スクレーピー感染した脳ホモジネート(訳注:均一混合物)を、脳内、筋肉内、および皮下注射したり、
あるいは脳を食べさせてみた。

注射した動物のうち3頭は、摂取の2〜4年後ぐらいに神経症状を示した。

その臨床症状は、英国型狂牛病の牛に見られる症状ではなかった。
つまり、牛は「きちがい」のようには振る舞わなかった。
むしろ、その症状は、「ダウナー牛」症候群で見られるような症状に類似していた。

「摂取の27〜48カ月後の神経症状は、
起立困難が進行したこと、脚部が固くなったような歩行、失調、尾部位置の異常、見当識障害(訳注:方向がわからないこと)、および末期横臥(訳注:倒れることです)である
(ギブス法,1990年:1275頁)。

臨床的症状よりもいっそう興味深い事実は、
ハドロウ博士が行った3頭の感染牛の脳についての組織病理学的分析である。

これによって明らかになったのは、
ニューロンの空洞化はほとんどなく、あるいはまったくなく、
慢性のグリオーシスのみが見られたのである。

このときには,動物が伝達性海綿状脳症を発病したと結論するのに十分な証拠とはみなされなかった。

「感染した動物の脳を組織病理学的に検査したところ、穏やかな慢性のグリオーシスとわずかな空洞化とが見られた。
報告された変化は、スクレーピーという臨床診断を下すのには不十分なものである。
感染した牛の脳の均一混合物をマウスへと摂取することによってこの病気を伝達させるという試みは成功しなかった」
(ギブスほか,1990年、1275頁)。

しかし、ギブス博士は、この時点で、3頭の牛が伝達性海綿状脳症によって死んだと考えていたのである。
この理由は、主として動物の挙動による(ギブス、1997年3月28日)

10年後、スクレーピーの想定感染因子を検出できる免疫組織科学試験が入荷脳となった
(すなわち、PrP27〜30)。

ギブス博士は、この新しい検査薬(プローブ)を使用し、前記牛の脳を再試験することを試みた。

この結果、臨床的症状を示した3頭の牛が陽性であり、残りの牛が陰性であることを発見した。

ギブス博士他は、この仕事の結果を「ランセット」誌に
「スクレーピーの牛への実験的伝達」
というタイトルで報告した(ギブス他、1990)。

このタイトルの出版以降、感染疑惑牛の脳を使用した一連のマウス接種研究がなされ、この病気の伝達に成功している(ギブス、1997年3月28日)。

ギブス博士は、前記の記事を終えるにあたって、
ウシ伝達性海綿状脳症が米国の牛に低い水準ではあるが存在すること、そして
「ダウナー牛」を試験するべきであるという証拠だと述べている。

「牛がスクレーピーに感染性を持つということは、
バーガー、ハートソウおよびマーシュの研究が示唆するように、
米国において、
狂牛病の散発症例が、ダウナー牛症候群という臨床像で生じてきたかもしれないという可能性を示している。

ダウナー牛の脳中にPr27〜30を探索することによって、
この仮説について有用な情報が得られるに違いない」
(ギブス他,1990年、1275頁)。

ギブス他が1990年に、テキサス州マッションの牛にスクレーピーを実際に感染させたという結論を示すことに成功した後、
米国食品医薬品局は、アイオワ州エイメスで、
ランドルフ カルトリップ博士の指揮下に、ARS(農業研究サービス)農場で同様の実験を繰り返した。

カルトリップ博士の結果は、上の研究の発見を確証するものであった。

スクレーピーを接種した牛のうち以南唐かは伝達性海綿状脳症で死亡したが、
しかし牛は英国における「狂牛病」(すなわち、英国BSE)に合致するような挙動は示さなかった。

むしろ、牛の挙動は、もっと穏やかなものであり、
「ダウナー牛」と間違えるようなものであった。

カルトリップ他の結論によれば、
「従って、(米国において)未診断のスクレーピー様感染症が、「ダウナー牛症候群」に寄与しているかもしれない」
(カルトリップ,1994年、814頁)。

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