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米国発狂牛病1:米国では変種狂牛病が野放しで蔓延中だ:本編です
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投稿者 すみちゃん 日時 2003 年 12 月 27 日 13:31:08:xnvpUXgHxuDw6
 

米国発狂牛病1: 米国では変種狂牛病が野放しで蔓延中だ 


比較的まとまった解説文があったので、主要部を訳しておきます。
長いので訳文を2つに分けます。

おそらく日本のメディアで、こういう文章が読めるところはないでしょう。
これは自信を持って言えます。


翻訳文

「当局は「狂牛病」の米国版の存在を1960年代から知っていた。

   (前略)


狂牛病は、「伝達性海綿状脳症」の一形態である。
これは、「プリオン」と呼ばれる異常な脳タンパク質によって引き起こされる疾患として分類されている。
プリオンは、脳組織の崩壊を引き起し、身体的、心理的崩壊、そして死をもたらす。

現在の米国では、狂牛病検査体制は、それ自体、
米国には原生の牛伝達性海面状脳症が存在しておらず、
主要な脅威は英国型狂牛病からくる
という仮定に基づいている。

しかし、多量の間接証拠が示すところでは、
原生の伝達性海綿状脳症が米国で発生しており、
米国において「ダウナー牛」集団の中に隠れているかもししれないのである。

この証拠として、伝達性ミンク脳症やスクレーピーが、牛に伝達するという研究がある。

(伝達性ミンク脳症からの証拠)

伝達性ミンク脳症はまれな病気である。

伝達性ミンク脳症は、農場飼育のミンクでしか見ることができず、
1966年に科学文献に最初に記載された。

この文献では、16年以上にわたるウイスコンシン州での8ないし9のミンク農場における、
伝達性ミンク脳症の感染爆発を議論している(ハートソウ、バーガー、1966a、1966b)。

この病気は、最初に1947年にミンク農場で発見された。

1961年には、3つの隣接する郡において、
5ないし6箇所のミンク農場でこの病気が発見された。
ミンク感染が見られたこれらすべての農場では、
同じ飼料工場から来た出来合いの飼料混合物を使用していた。

科学者たちは、この飼料が感染因子の源であると推論した
(ハートソウ、バーガー、1966a)。

2年後、1963年の夏に、2箇所のミンク農場で、ほぼ同時に伝達性ミンク脳症が再び現れた。
飼料源が汚染されている可能性が疑われたので、
科学者たちは2箇所の農場の飼料記録を検討した。

驚くべき発見があった。
1962年7月から10月において、
農場Aから入手したヒト消費に適さない牛屑(いわゆるダウナー牛)に由来する肉が、
ミンク農場A、Bの両方でミンクに与えられていたのである。

科学者の記載によれば、
「2つの農場でミンクがほぼ同時に発病したことから、我々は、この飼料成分に原因があるはずだと考えている」

この著者らは、疑われた飼料に含まれていたヒツジ肉部分が原因である可能性を完全には排除できなかったが、
これが、「ダウナー」牛が伝達性ミンク脳症に関係することを示唆した最初の文献である。

(ダウナー)牛は、多くの理由によって、立っていることができず、崩れ落ちたり、死亡したために、屠殺された牛の総称である。
米国では、毎年、10万頭のダウナー牛が存在すると見積もられている。

この証拠は確信を与えるまでにはいたらないものであったが、
国立衛生研究所が資金拠出した1964年の伝達性ミンク脳症に関する会合において、
バーガー博士とハーツソー博士は、
ウシ伝達性海綿状脳症の散発的症例が、米国ではダウナー牛の臨床像下として発生している
という仮説を提示した。
(訳注:米国に変種狂牛病があり、それは「ダウナー牛」として現れているということです)

米国で、伝達性ミンク脳症の感染爆発が次に記録されたのは、
22年後の1985年のことであった。

1985年、ウイスコンシン州ステッソンビルのミンク農場において、
リチャード・マーシュ教授との同僚は(マーシュほか、1991年)、
この感染爆発を調査し、伝達性ミンク脳症が「ダウナー」牛に関係しているという一連の証拠を提出した。

最初に、ミンクの飼料は、95%が「ダウナー」牛であり、5%が馬肉であった。
ミンクは羊肉を与えられていなかった。

従って、スクレーピー(訳注:ヒツジのプリオン病です)が病原因子であるという可能性は排除された。

マーシュ博士は、牛がこの感染因子の源であるという説をさらに支持するための実験を行ってきた。

マーシュ教授は、伝達性ミンク脳症にかかったミンクの脳を、2頭のホルスタイン種の牛に注射した。
19カ月間に、2頭の牛は致死的な海面状脳症を呈した。

これらの牛は、英国における「狂牛病」のような動作はとらなかった。
これらの牛は、気分が悪くなり、倒れた。すなわち、「ダウナー牛」の症状を呈した。
さらに、これらの牛の脳をミンクに注入したり、あるいはミンクに食べさせてみた。
するとミンクは伝達性ミンク脳症を発症した。

著者の結論によれば、
「これらの結果が示唆するところによれば、米国で牛に道のスクレーピー様の感染症が存在する」
(マーシュほか、1991年論文、589頁)

この証拠は、ステッソンビルでの感染爆発に関係があるだけではない。
マーシュ教授の牛摂取実験は、
ウイスコンシン州、そしてインディアナ州ブラックフットにおける1960年代初期の感染爆発から分離したミンクの脳を使用して、繰り返された。

これらの研究の結果、マーシュ教授の発見が確証された。
摂取した牛は、伝達性海面状脳症によって2年以内に死亡したのである(ロビンソンほか)。

さらに、伝達性ミンク脳症を摂取した牛は、「狂牛病」と合致する挙動をとらず、「ダウナー牛」と合致する挙動をとったのである。
(訳注:英国狂牛病と種類が違うということです)

何人かの科学者は、伝達性ミンク脳症が、農場のミンクへとスクレーピー感染ヒツジ肉を与えたことで引き起こされたという議論をした。

この可能性を試験するため、マーシュ教授は、スクレーピー感染ヒツジの脳をミンクへと与えることを試みた。
少なくとも20種類の異なるスクレーピー株が存在するものと考えられているが,
マーシュ教授は、多数の異なるスクレーピー株に感染したヒツジからの脳を与えることを試みた。
これらすべての場合において、ミンクに伝達性ミンク脳症を生じさせることはできなかった(マーシュほか、1991年)

実際、スクレーピヒ感染ヒツジを与えられたミンクが伝達性ミンク脳症を発病することを示す科学文献は知られていない。

スクレーピーが伝達性ミンク脳症の原因であるという仮説についての第二の問題点は、
米国における伝達性ミンク脳症の最初の感染爆発がスクレーピー感染ヒツジの給餌に無関係であったことである。

米国におけるスクレーピーの最初の症例記録は、
1947年にミシガン州の農場で発生した。
この年は、ウイスコンシン州における最初の伝達性ミンク脳症の感染爆発があった年である。

感染したヒツジはサフォーク種であり、英国へと履歴をさかのぼることができた
(英国ではヒツジの間にスクレーピーが蔓延している)。
実際、米国でヒツジにスクレーピーが同定された後の最初の数年の間、ほぼすべての感染ヒツジは、
英国に由来することを示すことができたのである。

従って、伝達性ミンク脳症の最初の症例が1947年にウイスコンシン州の農場で発生したときには、
当時米国でスクレーピー感染ヒツジの既知症例はない
(完全に未発見である原生ヒツジスクレーピーの存在を仮定しない限り)」

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