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http://www.asahi.com/science/update/1202/001.html
牛海綿状脳症(BSE)や人のクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の病原体である異常プリオンの細部構造を、岐阜大医学部の桑田一夫・助教授らが解明した。神経毒性をもつとされる部分の特徴が判明、治療薬の開発につながりそうだ。1日付の米科学アカデミー紀要電子版で発表した。
プリオンはたんぱく質の一種。脳内にある正常プリオンが異常プリオンに置き換わって蓄積され続けると、BSEやCJDになる。正常プリオンはらせん状の部分が多く、異常プリオンでは板状の部分が多いことは知られているが、細かな構造は不明だった。
桑田さんらは神経細胞を殺す作用があるとされる部分を対象に、核磁気共鳴(NMR)で構造を調べた。その結果、計8本の原子の鎖が強固な板状構造をつくっていることが分かった。
桑田さんは「感染性に関係する部分はまだわからないが、毒性部分の構造が分かれば、毒性を抑える物質を設計したり探し出したりすることができる」と話す。
(12/02 11:53)