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静岡県浜岡町で建設中の浜岡原発5号機(改良型沸騰水型軽水炉、出力138万キロワット)について、周辺住民に見学を呼びかけていた中部電力が、運転差し止め訴訟を起こしている男性の参加を拒否していたことが分かった。見学会は広報活動の一環で、事前に条件は付けていなかった。会社側は「原告団には法廷外での情報提供はできない」としている。男性側は反発し、高い情報公開が求められる電力会社のあり方として識者からも疑問の声が出ている。
見学を拒否されたのは、反原発の市民団体代表で浜岡町の隣の相良町に住む長野栄一さん(83)。今年1月下旬、「浜岡5号機新築現場見学会」という新聞チラシを見て、参加を申し込んだ。チラシには「小学生以下は保護者同伴」などと書いてあるだけだったが、1月31日、中部電力の担当者から電話があり「社の方針だから」と参加を拒まれたという。
今年4月から試運転の発電を始める5号機の内部を公開する見学会は今月8日にあり、住民158人が参加した。
長野さんは「裁判と無関係に5号機の改良点を見学したかった。住民を差別する行為は不信感を増すだけだ」と憤る。これに対し、浜岡原発広報グループは「原告団はわが社とは全く逆の主張で争っている。『法廷外のお付き合いは一切しない』というのが社の方針」と話す。
長野さんら住民約2000人は02年4月、東海地震に備えて浜岡原発を全基停止する仮処分を静岡地裁に申請。その後、運転差し止め訴訟も起こし、仮処分申請と併せて審理されている。
同様の訴訟を抱える東京電力広報部は「住民見学会などに申し込みがあった場合、氏名や連絡先などの確認はするが、裁判を理由に拒否してはいない」と語る。
企業倫理に詳しい明治大の出見世(でみせ)信之教授(経営学)は「見学によって訴訟に影響が出るものではない。本来の一般公開の意味を損なっている。企業倫理を尊重するなら、会社の立場を否定する人たちとも対話を続けるべきで、進んだ企業から見ると劣っていると言わざるを得ない」と話している。【中村牧生】
[毎日新聞2月14日] ( 2004-02-14-15:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040214k0000e040052000c.html