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森と平和の会 野村拓人
暮れも押し詰まった昨年12月、新潟から朗報が届いた。最高裁判決を受け、東北電力が巻原発の白紙撤回を表明したのだ。しかし、32年間の混乱と対立を生み出した東北電力、そして国の責任は重い。これに続き、いまこそ脱原発への一歩を踏み出す時であり、そのために私たちは今年も東北の地から声をあげ続けていく。
昨年は女川原発一号機、二号機ともシュラウドがひび割れたまま運転を再開するという暴挙を許してしまった。「みやぎ脱原発・風の会」のメンバーとともに女川町全戸へのちらし入れや、運転再開中止を求める宮城県・東北電力への申し入れなどにもかかわらず、7月に再開した一号機は当時全国でも初の「ひびわれ原発の運転」だった。
しかし、一方でこうした私たちのとりくみや、「原子力を考える石巻市民の会」の粘り強い調査の結果判明したひびの測定(超音波探傷試験)の不正確性の暴露により、予定していた再開時期を数ヶ月遅らすことができたことは成果である。東北電力も採算をあわせるために、市民の不安の声を無視して再開することはもはやできなくなっている。とりわけ東電の不祥事以来、これまで通りの運転計画を遂行できない原発はもはや採算ベースにあっていないのが現実だ。
女川原発は南三陸に位置しており、近い将来ほぼ百%確実に起きるとされている宮城県沖地震により暴走事故やメルトダウンも起きかねない。圧力ノズル部の改造工事などによって運転開始以来、最大の労働者被曝(半年で3・7人・シーベルト)となっているように、検査の強化は労働者被曝の急増につながっている。女川原発(特に老朽化した一号機)は早急に運転を停止し、廃炉にしなければならない。
今現在、東北電力は巻を断念したものの、青森・東通で原発を建設中である。青森・六ヶ所村の再処理工場が数々の手抜き工事にもかかわらず、今年中にもテストを開始しようとしているなど、原発―核燃との攻防はまだまだ続く。だが、見えてきた脱原発の流れはもはや押しとどめることはできない。今年も多くの人々とともに、反核の取り組みを闘い抜いていきたい。
http://www.bund.org/opinion/1133-2-2.htm